2020年10月13日
長野・権堂「二本松」
長野駅から長野線で2駅の「権堂」駅。
周辺は長野一の繁華街で「長野の歌舞伎町」と言われているらしい。
私は長年、蕎麦だのスキーだの登山だので長野には行きまくっているが
用事があるのはいつも山の方なので (^^;) 権堂に来るのは初めて。
えー歌舞伎町なんて、騒々しいところなのかな〜〜と思って来たのだが、
私が行った辺りはケバケバしさのない、ネオンの彩り鮮やかな
情緒たっぷりの繁華街だった。
雨の風情も手伝って、いい雰囲気でしょう〜?
その繁華街と屋根付きの商店街が交わる角にある
手打ち蕎麦と郷土料理のお店「二本松」。
この地で30年以上地元の人に愛されて来た大人気店だ。
なまこ壁風のしつらいもあってムードたっぷりの外観。
私が店内に入るとまだ18時だというのに店内はほぼ満席。
隣のテーブルは予約席で、空いていたカウンターもすぐ埋まる人気ぶり。
予約して来てよかったあ〜〜
もちろん手打ち蕎麦が一番楽しみだけれど
郷土料理も楽しみ!
壁の黒板にも今日のおすすめらしいメニューがいろいろある。
うわ〜楽しい〜
どれもこれも頼みたくなってくる!!
お蕎麦のメニュー。
いついかなる時も私は「ざるそば」一択なのであるが、下の写真の
「冷やしたぬき」のルックスにかなり吸い込まれた。
なんかカレーライスみたいな器に入って面白くないですか〜?
すっごーく気になる!美味しそう! (≧∇≦)
「きのこおろし」
長野にきたらとにかくきのこを食べるべし。
どこで食べても東京で食べるきのことはレベルがちがう。
この「きのこおろし」は大きいの小さいの、いっぱい入ってて
それぞれに食感が違って楽しい〜美味しい〜
「岩魚塩焼き」
まさに今泳いでいるかのような姿でやって来た岩魚さん。
姿を見ただけで腕の良さはわかったが、食べて感激。
ウワ〜この岩魚すばらしい〜〜〜!
ふっくらやわらかく肉厚で最高の美味しさ、もちろん臭みゼロ。
素材も腕も良くなくてはこの美味しさはない。
すごいなあー、違うもんだなあー
「舞茸天ぷら」
舞茸天が大好物すぎて、見ると絶対にスルーできない私。
こちらのはパリッパリを通り越してかなりガッチリした衣!
やや脂っぽいのでこれは単体で食べるより
あとでせいろと一緒に天せいろにして食べたほうが絶対美味しいな・・・
とテーブルの隅での温存を企む。(大正解でした!)
「馬刺し」
メニューの一番最初に書いてあったので自信あるんだろうな、
とは思っていたが、食べてひっくり返りましたああああー!!
こんな美味しい馬刺し初めて。
口に入れるととんでもなく肉厚なめらかで
ものすごく柔らかいのに噛みしめるともにょんもにょんと
素晴らしい弾力がある。
ナンデスカこの吸い付くような柔らかい弾力は??
おいしい〜〜おいしすぎます〜〜〜これ毎日食べたいぃぃ〜〜〜〜
「ざるそば」
お蕎麦の束がぐるりと並べられた、長野らしい「ぼっち盛り」。
なんでも「ぼっち盛り」の由来は戸隠の神様へのお供えだそうですよ〜
色はやや濃いめでなんとも素朴な肌。
そこからふあーっとたまらなくいい香りが漂ってくる。
ふっくら芳醇な蕎麦の香りがメインで、その中にチラリと覗く黒い香ばしさ。
実は事前にここのお蕎麦はかなり硬めという地元の人の情報を得ていたのだが
食べてみるとなんにも硬くない。
平打ちなのでしなやか。ややねっちりと密な質感。
コシはほぼないのだが、そのねっちりが優しく受け止めてくれる感じ。
噛みしめるほどに香ばしさがふくらんで
ウワ〜〜美味しくて止まらない〜
このままお蕎麦だけで食べたくて
さっき残しておいた舞茸天と食べるのがイヤになったほどだったが
舞茸天と食べてみたらオオッとさらに感激。
ここの蕎麦汁、天ぷらとの相性が抜群です!!
「二本松」の蕎麦汁は少し変わっていて
ちょっと関西風?とも思える薄い色の汁。
出汁が深くて椎茸の香りがほんのりして、やや甘めなのに
なんだかやたらと美味しいのだ。
店内はすっかり満席でますます大にぎわい。
入り口すぐ横の個室では家族連れが家にいるようにくつろいでいたし
向かいのテーブルでは常連らしいちょっと鯔背な男性3人組が
ものすごく楽しそうにガンガン食べては飲んでいた。
とにかく地元の人に愛されていることがよく伝わってくる店だった。
難を言えば、店主が一人で作っているらしく(ホールスタッフがお手伝いもしていたが)
注文したものが来るのがかなりのんびりしていたこと。
その日のうちに東京に戻らなくてはならなかった私は少し焦りもしたが、
そのおかげで、この地元の人ばかりの賑わいをたっぷりと楽しむことができた。
外に出ると雨は止んでいて。
東京よりだいぶ肌寒い雨上がりの湿った空気の中、
権堂のネオンが瞬いていた。
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