2020年10月07日
浅草「めん公望」
生まれついて浅草とは深ーいご縁がある私。
住んだことはないし三社祭に参加したこともないが
小さい頃から慣れ親しみまくった街なのだ。
魅力的な飲食店が多くお蕎麦屋さんもいっぱいあって楽しい街だが
たまに来るとどこも混んでるし
お店がたくさんありすぎて困っちゃいませんか?
今日はお蕎麦がすごーく美味しい穴場の名店をご紹介しまーす♪
以前は河童橋の方にあったのだが、こちらに移って久しいこちらのお店。
お好み焼きで有名な「染太郎」もある菊水通りにある。
一見、あんまりお蕎麦屋さんぽくない外観?
でもよく見ると和風の立派な看板も出ているんですよ〜
出ているのですが・・・
パステルカラーの洗濯ピンチハンガーに干されたザルたち・・・ (≧∇≦) (≧∇≦) (≧∇≦)
せっかくの素敵な看板がもったいない、とつい思ってしまうが
そーんなことより、この飾らなさ、ユルさ、和みますよね〜
近づくと扉にはユニークな張り紙も。
「母子家庭半額」
「飲食店の方15%引き」
別々の味わいを持って胸に響く張り紙。
いや〜、店主の人となりを早くも垣間見たようで
ますます和みます〜〜 (≧∇≦)
店に入ると泰然としたムードの、人柄の良さそうな店主が迎えてくれ、
お好きなお席にどうぞと言われる。
店内も飾らぬ簡素な雰囲気。
全面ガラスなので明るい自然光が嬉しいが、
店内から見ても一番目立つのは
洗濯ピンチハンガーとザルかも・・・ (^^;)
そしてそれまでお客さんがいなかったからか、
ここでBGMをかけてくれた。
なんとクラシック、しかも交響曲。
壮大な響きに身をまかせつつメニューを見る。
私のお目当はもちろん「もり」と「田舎」の2種もり♡
壁のメニューの素朴な文字と絶妙な間?のある貼り方がまた、
なんとものどかな味わいがある。
しかし木札のメニューの構成がわかりづらかったのでよーく見ると、
どうもこれは左から順に掲げてあるらしい。
店主に訊くと
「アレ〜ッ ほんとですねえ〜、へんですねえ〜、なんでこうなってるんだろう?」
とのどかなお返事で、またまたこちらものんびりした気分になる。
いいなあーここ!
本日は残念ながら「田舎そば」は打っていないということで
「二種もり」を楽しみにしていた私はものすごくがっかりしてしまったが
ないならないで、「もり」だけを心ゆくまで愛そうと思い直す。
「にしん棒煮」
甘辛く、濃〜く煮込まれたにしん。
ふっくらというよりはちょっとパリッとした食感。
そして早々に愛する人との対面となり目も心も奪われる。
周りの景色を一瞬で洗い清める、この存在感。
はあぁ〜〜〜〜っっ
やわらかい自然光の中で眺むこの美しさ!!
「もりそば」の眺めは世界遺産となるべき日本の景色であるといつも思う。
近づくほどにあまりに美しく、思わず見入らずにいられない。
見た目からおいしさがバキンバキン伝わってくる蕎麦である。
繊細な美しい平打ちで、肌の色が均一でなく素朴なムラ感があり、
かすかなホシが無数に散りばめられている。
箸先からふわぁーっと香るかぐわしさが私の脳を染める。
最高にフレッシュでさわやかな野生!!
長野かな?と思ったら秋田、山形、栃木のブレンドとのこと。
そして食感がまた凄い。
口に含むと、極上のふわっとした感触に迎えられ、
そこから風味がパーンと広がって感激!
こんなに細いのにやさしい素晴らしいコシがあり、とにかくお見事としか言いようがない。
このお蕎麦超おいし〜〜〜〜〜いぃぃぃ!!!
「かしわせいろ」
お蕎麦だけであんっっっなに美味しいのに
こういうことをされては大変困るのだが
この「かしわせいろ」がまた激烈に美味しい。
唐揚げのようなまんまるの鶏肉がごろんごろん豪快に入っていて
つゆも完璧な美味しさ!!
がっつり感がありつつも上品なまとまりがあり、全体のバランスが完璧だ。
うーん・・・お蕎麦だけで食べたいのにやめてほしい・・・
これ美味しすぎますよ・・・
しかもアホな私は今日「田舎そば」がオーダーできなかった悲しみから
なぜか温玉トッピングをオーダーしてしまいまして (^^;)
「もりそば」用に (^^;)
私は生卵とか温泉卵が大好物なのだが
彼らのスゴイところは、イマイチなお蕎麦でも、たとえ乾麺蕎麦でも
突然数段美味しいお蕎麦に変身させてくれるところなんですよねえ〜〜っ
しかしこの「めん公望」のように、お蕎麦だけで美味しすぎるお店では
全く不要なんですけど・・・
しかしこの温玉のおかげで意外な発見もあり。
ここの蕎麦つゆは比較的出汁感が少なく、
醤油がストレートに伝わるやや個性的な汁なのだが
そこに温玉が入るとばかうまに!! (≧∇≦)
このベストマッチっぷりは危険である。
「もりそば」は「もりそば」だけで食べたいのに、
もう、ほんとに、やめてほしい・・・
これまた食べたい・・・
食後はなぜか店主がテーブルの真横にドンと立ち、
結構長々と話をしてくれた。
泰然とした口調で話題が豊富で学校の先生みたいだが、
そう、この方は蕎麦教室の先生でもあるのだ。
この人の蕎麦教室は楽しいだろうなーと想像できるし
蕎麦屋の店主としても、人柄って本当に大切だなあと思わされる。
ちなみにこの店がある「菊水通り」は
かつて「菊水道場」というユニークな居酒屋があったためについた名前だそうで
しかもこの「めん公望」はその「菊水道場」があった場所なのだそう。
へえー知らなかった!
そして本日のお蕎麦の配合は「14対1」だったそうで・・・
あの超絶素晴らしいもりそばの思い出があるだけに
その数字が大変深いものに思えた。
次回は電話で確認して田舎があるときに来るんだぁーーー!!
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