2020年08月21日

六本木「蕎麦 おさめ」

 
蕎麦屋で、六本木で、このビジュアルとくれば
もうそれだけで事件である。

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正確にいうとこの建物全体が蕎麦屋なのではなく、店はこの2階に入っているのだが
この建物のお腹の中のようなところに「おさめ」の文字がドン!と目立っている。
暗い画像だと伝わるかな?

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この看板いいなあ
とにかく力いっぱい、逃げも隠れもしない感じ(≧∇≦)

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二階に上がると入り口はちょっとマンション風?
白い暖簾が清々しい。

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そして店内はさすが六本木、スタイリッシュ!
こんなところで手打ち蕎麦が食べられるとは〜


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価格も大人な雰囲気であります!

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客層も、私が日々行っているようなお蕎麦屋さんとはまるで違う。
しっとりした雰囲気の男性女性の皆様が大人の時間を楽しむ空間、
という感じ。


こんな場所でこんな雰囲気で
皆さんが手打ち蕎麦を楽しんでいる姿というのは新鮮で、
なんだかワクワクしてしまう私。
好きな人(蕎麦)が人気だと、自分のことのように嬉しいんですよね〜(馬鹿)



しかし周りの雰囲気を把握できていたのはこの時までで、
メニューを見ると私の心は蕎麦にだけ集中。
周りは見えなくなる。

だって、ここには
「せいろそば」
「粗挽きそば(数量限定)」
「玄挽きそば(数量限定)」
の、3つもあるんですよ〜!?


「本日のおすすめ」という手書きメニューにあった「そばがき」も絶対食べたいし
「冷やかけ」も気になるし大変だ!!



まずはビールのお供。

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生姜の山葵醤油漬と蕎麦味噌。
小さいけれどガツン。



そして予想を超えてこの人が早速来てしまい
心の準備が〜!
(その日1番最初に出会う蕎麦というのは感動もひとしおなので!)


「そばがき」
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ああああ 

美しい・・・!!

もうこれは美味しい予感バンバンです!あなたは美味しい!絶対おいしい!


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うわあ・・・
最っ高の、すっばらしい、新鮮フレッシュな青い香り!!
もう食べなくてもいい、いつまでもこの香りを嗅いでいたい、と思うほど
素晴らしいかぐわしさだ。
口に含むとグルタミンを感じる素晴らしい旨味があるが
それが濃厚ではなく、あっさりと旨味がある感じ。
食感も、ふんわりエアリー感があって最高!
面白いのは舌触りで、なめらかなのだが
全体に超細かいすりガラスのような肌であること。
そのせいかちょっと「シュワッとするふんわりエアリー」であるのが面白かった。
とにかくこの香りに衝撃的に胸射抜かれた私は、
長野山形村の乗鞍在来種と聞いてすっかり嬉しくなってしまった。
懐かしいエリアなもので〜・・・





「玉子焼き」

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絶妙な焼き色が大変美しい玉子焼き。
出汁巻きではなく玉子焼きなので甘いかなと危惧したのだが(甘いの苦手)
これは美味しい!
塩分がギリギリ控えてあるので卵の旨味が濃厚に感じられ、
出汁もあくまでほんのり。そして甘さが絶妙。
味は上品なのだが油分がしっかりあり、ボリューム感のある玉子焼きだ。




そしていよいよ時は満ち。




「せいろそば」

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うわーっ
やっぱりこの場所で、手打ち蕎麦って新鮮!!感動!

美しい・・・





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感動余って激写しまくり (^^;)

お蕎麦の景色は枯山水に負けない美の宇宙である、と固く信じております!





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「せいろそば」は長崎、対馬在来種。
箸先からふーっと香ばしいかぐわしさが伝わってきてワクワクする。
シャープではなく、やさしく厚みがあるような香ばしさだ。
口に含むと、思いっきりキン!と冷たくしめられている。
そのせいなのか、食感はかなり硬めだ。
輪郭線はパッキパキにはっきりしていて
口中をハラハラパラパラと巡る感触が印象的。
味わいはほんのりなのだが、噛みしめるうちにうまみが出てきて美味しい。
面白いのはこちらのお蕎麦にも、先ほどの「そばがき」と同様の
すりガラス肌な舌触りがあったこと!
噛み締めても食感としてのすりガラス感を感じ
これはなかなかユニークだった。




「粗挽きそば(数量限定)」
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懲りもせず2つの角度から撮影。
どちらも美しすぎて抑えられず!! (≧∇≦)
本日はお付き合いくださいませ〜




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「粗挽きそば」は千葉、成田在来。上野さんのお蕎麦♩
「せいろそば」よりかなり粗く、ゆらめくホシが華やか。
箸先で香りを寄せると、うわあ〜!
青い笹のような竹のような爽やかな野生の香りが漂ってきた。幸せ!!
口に含むとこれもしっかり硬めで、輪郭線がはっきりパッキリ、
もぐもぐ噛む蕎麦である。
味わいは極上の和菓子のような、上品な白いイメージ。
はじめはほんのりだった甘みは噛むほどに濃くなっていった。
そしてこれまたすりガラス感あり!面白い。
粗挽きだが、優しい感じの肌の凹凸があり、
その中にすりガラス感がある感じ。





「玄挽きそば」
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やっぱりすごいなあ〜
この景色!





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茶道のお点前が始まる前のような、美しい緊張感に惚れ惚れ・・・



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おおおお!?
なんとびっくり、予想をしていなかった熟成がやってまいりました!
ムワムワムンムン、これが穀物だけの香りとは到底思えない、
強烈なだしのような、塩分さえ感じるような香りである。
蕎麦肌の舌触りはこれまたすりガラス。粉の挽き方に特徴があるのかもしれない。
こちらのお蕎麦が一番硬さがなく、
噛みごたえはあるがむっちりとした食感でコシもある。
味も香りに負けず劣らず超濃厚!!
甘みもうまみも爆発的に濃い。
鳥取伯耆町(ほうきちょう)の蕎麦。




蕎麦後の蕎麦湯。

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私にとって蕎麦湯はお酒で、蕎麦汁はおつまみ。
蕎麦湯をストレートでゴクリ、蕎麦汁チビリ、が至福の時だ。

こちらは蕎麦汁も個性的で蕎麦汁というよりタレ、というほど濃厚である。
なんとなく粘性があるほど!
そして甘さも醤油辛さもガツンとあるが、
全体が丸く調和して大変美味しい蕎麦汁だ。




蕎麦に溺れて気がつけばあっという間に時間が経ってしまい
先ほどまで賑わっていたカウンターはすっかり静かに。

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ちょっと前に来たテーブル席のお客さんが
楽しそうにメニューを選んでいる声が聞こえる。

そう、ここはさすが六本木だけあって、
営業時間が18~24時(L.O23時)と、仕舞が遅いのが素晴らしい。
深夜に手打ち蕎麦をたぐれるというのは実に貴重だし、
若き店主夫妻の感じの良さにも心和まされた。



そうそう、店名の「おさめ」はこの店主夫妻の苗字である。(スゴイ)
しかもお二人揃って下のお名前も古風でかっこよくてシビレました。



ここは来るたびに違う出会いがありそうで
今後がますます楽しみだなあ〜








posted by aya at 11:31 | Comment(0) | 東京の蕎麦>港区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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