美味しいお店はどんなに奥深くに潜んでいても
放っておいてはもらえない!

青い空、白い雲、緑のお山とだんだん畑。
こんな静かでのどかな山間の蕎麦屋、開店15分前に・・・
神戸ナンバー、京都ナンバー、三重ナンバー、多摩ナンバーの車が
押し寄せている物凄さ!
えええええ
事前に情報を得たために早めに到着したのだが
あらためて驚かされるこの状況。
店の庭部分にはガーデンテーブルとチェアが置かれていて
すでにそこには人がわんさか待っている。
並んでいるお客さんのためにお店もいろいろ対策を講じてくれている。
近づくとご覧の通りまだ暖簾もかかっていないのだが・・・

このようなシステムとなっております!

札はグループに一つではなく一人一つ。
なるほどこれなら
「待っていたのに蕎麦が売り切れてしまった!」
という悲劇が起こらないのですね〜 グッドアイディア。
私も名前を書いて札を取り、しばし待つ。

食べたいものは決まっていてもやっぱりじーっと見てしまう。
ああ〜楽しみだなあ〜〜
開店時間になると店主夫妻が出てきて
順にゆっくりと名前が呼ばれます。
皆さんとてもお行儀がよく
山あいでひっそり行われている儀式のよう(^^)
緑の眺めと囲炉裏のある、あたたかい雰囲気のきれいな店内。


私が通されたのは窓際の囲炉裏席。

わわわ 外のメニューにはなかった「そばがき」があるではないですか!!
やったぁー♡

き 来た
なんか予想以上にモノスゴイのが来てしまいましたよ!!
「そばがき」

そばがきには何ものってない、味もついてないのが一番だが
この炒った蕎麦の実と蕎麦の芽で飾られた姿には参った。
なんて素朴で可愛らしいセンス!

しかもこの美しい薄緑、蕎麦の実がそのまま見えているかのような極粗挽き肌・・
あああああ
ときめきすぎてどうにかなりそう・・・

(>_<)
なんと青く、美しい蕎麦のかぐわしさ!!
もう
はやくも
ダメです
これ以上ないほどフレッシュなかぐわしさが
私の全身を吹き抜け、染めていく。
青い畑の夢に染まっていく。
もうこのまま食べずに香りに染まっているだけでいい、と思ったそばから口に含むと
ザラザラつぶつぶどろどろ〜、ものすごーくやわらかで流れていくよう。
粒が本当に大きな極粗挽きなのでつぶつぶの五穀が入ったおかゆのようなお茶漬けのような?質感だ。
形がしっかり形成されていたのが不思議なほどの流れ方なのだが
噛みしめるほどの極上のかぐわしさが膨らむ夢世界。
あまりの香りの素晴らしさに無我夢中でそのまま食べてしまったが
「黒豆きなこ&お砂糖」「生醤油」「静岡の山葵」
も添えられていた。
お客さんが美味しいように楽しいように、一生懸命な作り手の思いが伝わってくる。
私の頼んだ「盛り」が来る前にやってきた
「かけ」と「おろし」はこんな感じ。
「かけ」

「おろし」

「七味」も自家製。

そしてついにこの時が・・・
「盛り」

美しき、日本の景色。
お蕎麦が運ばれてくるとさらに際立つこの空間の趣と
かみしめなくてはバチが当たる、今日という日の幸せ。
しかし姿に見惚れている場合ではありませんでした・・・

( °o°)
あっっまりの素晴らしいかぐわしさに目がかっぴらきました!!
えーーっ
ええええーーーっっ
ちょっと素晴らしすぎて絶句。
ナンデスカこのとんでもなくフレッシュな青い香りは!!!
もう脳が溶けてどうにかなりそう!!
口に含むと感激はさらに天を突き抜ける。
やや太打ちでずっしりしているがむっちりではない潔い質感。
直線的に口中をなでる輪郭線と、極粗挽きのざらざらつぶつぶした肌。
意外なほど、香りは強烈でも濃厚でもないのだ。
ふわーっと軽く、しかしそのかぐわしさの質が尋常でない。
ああああああ
この美しさ清澄さ
太打ちの肌に歯を当てる度にふくらむ香り
その軽やかな極上の夢が私の脳を染め全身を染め、
なにがどうでもよくなってくる。
完全にへにゃへにゃで私自身が液体化しそうなのでお願いですから私のことは見ないでください。
天国みたいにおいしすぎるこの蕎麦のせいなんです。
今日は唸り声が出ていないだけそんなに目立たずに済んでますよね・・・・? (^^;)
「蕎麦湯」

蕎麦湯がこれまた超濃厚。
あまりの感激に液体化した脳と体を立てなおそうと必死の私を
またさらに溶かすかの如く押し寄せる蕎麦密度・・・
全身にキラキラ輝く蕎麦オーラをまとい外に出ると
むせぶような初夏の熱気。
茶畑の緑がさらに濃くなっている。
駐車場にはまだまだ県外ナンバーや滋賀ナンバーの車がいっぱいだ。
立地や人気を考えるとなかなか難易度が高く思える店だが
「西出」バス停が店を出たところにあるので
信楽駅〜京阪石山寺駅間のコミュニティバスでも行かれますよ〜♪
便は少ないですが一番最初のに乗れば「札取り競争」にも間に合うかと(≧∇≦)/
美味しいお店はどんなに奥深くに潜んでいても
放っておいてはもらえない。

少し離れた庭部分で待っていても、開店時間になると大きな声で一番の人の名前を呼んでくれるのでなんとなく皆さんぞろぞろ入口付近に集まって非常にスムーズに順番に入れる感じです。