奈良にあって「百夜月」とは何とも風雅な店名である。
なんたって「天の原ふりさけ見れば春日なる」の昔から
人が月を愛でてきた土地というイメージがある。
その風雅な店は「近鉄奈良」駅出口から1分以内という超便利な場所にあり
それでいて騒々しさは全くないという奇跡の立地である。
今日は久々に来たのだが
このテントみたいな?ひこにゃんみたいな?布でくるんだようなお店・・
ユニークだなあ
(ひこにゃん^^)
大きなガラスの向こうに店内が浮かび上がったように全部見えていて
まるで店全体がショーケースのよう。
以前来たのは昼間だったのだが夜眺めるとますます印象的だ。
ここの店舗デザイナーはかなり攻めているなあ〜
左側の、赤い毛氈が鮮やかに見えているのは待合いスペースらしい。
石を敷いて坪庭風にしてある。
客席から見てもショーケースな感じが面白い。
道行く人はすぐそこ、すぐ近くを通り過ぎていく。
そして先程から私の目の焦点はあの右奥の貼り紙に集中している。
きゃ〜〜〜
本日の蕎麦
「二八・十割」 群馬赤城産
「手挽き(限定十食)」 鳥取・溝口産
だって(≧∇≦)!!
私には
「ドレス」 ジヴァンシィ
「アクセサリー」 ハリー・ウィンストン
と書いてあるようなまばゆさだ。
「百夜月」はおつまみ類がシンプルで品数は多くないので
とにかく「蕎麦」が入っているものを全部頼んでみました。
だってお蕎麦が入ってると何でも美味しいんだもん〜
「鴨のそば粉焼き」
しっかり焼いてるのに柔らかく弾力があって、まぶした蕎麦粉が焼けた味もすごくおいしい。
味つけもほっとする美味しさ。
今回関西に来てから鴨を食べる機会が何度かあったのだが
不思議なことにどれも印象が似ていてどれも美味しかった。
「みんなちがって、みんないい」ではなくて
「みんなにていて、みんないい」でした(^o^)
「そばがき」
墨のようなストイックな渋い香り。
とろとろーんと流れるようにゆるい質感で
食べるとふんわりエアリーな感じもありなめらかでおいしい〜〜
質感が質感なだけに最後は食べるのが結構たいへんだったが
おいしいので意地でも頑張って残さず綺麗にいただきました(≧∇≦)
「ざるそば 二八」
白木のせいろに簀の質感。
美しい日本の眺め。
むっちりとした弾力のあるしっかりめの食感だ。
香りはごく淡かったが、だんだんかすかにさわやかに甘い、
二八らしい香りが伝わってきた。
味わいも極限まで上品に淡かったが
これもだんだんかすかにほんのりした甘さが感じられるように。
大好きな群馬県赤城の蕎麦。
十割は趣向がうんと変えて楕円の細長いお皿に盛られてやってきた。
こういう演出の変化はこちらも楽しいし、
それぞれの蕎麦に対するお店の思いが伝わってくるようでいい。
ざっくりと素朴な粗挽き肌、いかにもむっちりとしていそうな流麗なライン。
二八と同じ赤城だがこちらほんのりと葉っぱのような