2015年09月29日

根津「蕎心(そばごころ)」


近頃変化目覚ましい根津に、また新しいお蕎麦屋さんが誕生した。

特にこの根津のしっぽのほう、動物園にも近い南側は
千駄木側と比べるとぐんと静かでお店も少なかったエリア。
そこに今年に入っていろいろお店が増えているらしい。

街そのものがごく自然に東京情緒に満ちているので
新しいお蕎麦屋さんといってもこの風情爆発ぶりである。


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私はのけぞりました。

よく「昭和レトロ風にしました!」というお店は見かけるが
この店は建物そのものが正真正銘のザ・昭和。
店舗部分は綺麗に改装してあってよく見るとその部分には狙ったような昭和感はないのだが
全体にわくわくするような「三丁目の夕日」感がにじみ出ている。

二階部分は昭和独特の「看板建築」になっていて
しかも角地なのでその景色は昭和建築のミニチュア見本のように可愛らしい。

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以上は、一緒に居た某国立大学建築学科准教授(義兄)に
解説頂いた上での私の感想です(* ̄∇ ̄*)
兄・・そんな偉い人に全然見えないところがますます素敵・・ぷぷっっ


いよいよ扉を開けると「いらっしゃいませぇー!」の元気のいい声とともに
お揃いの店名ロゴ入りTシャツを着た女性スタッフ達が笑顔で迎えてくれる。
真新しく、モダンな和風と言った感じにまとめられた店内。
しかしながら店の印象としてはなんとなく夏祭りの夜のような、
ご近所みんなお友達!というような家庭的な活気に満ちている。


そして実はですね、この「蕎心」には二階もありまして。
一階奥のこれまた昭和な、急な階段を登ると
一階全体と同じ大きさの広々とした畳の間があり
そこでわたくしまたまた驚きました。

いくつかの大きな座卓を囲んですでにくつろぎまくっているお客さんがたくさんいて
そこはまた一階以上に「夏祭りの日のご近所さん気分の世界」であった!

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(これはちょっと空いてきてから撮った写真)


綺麗に改装されているのだが
建物そのものが古いのと(よく見るといろいろなところが微妙にまっすぐでない)
実際にご近所さんのお客さんが多いらしいのが
私が「夏祭りの日のご近所さん情緒」を感じる所以だと思われる。
いいなあ〜この全く狙ってない昭和感!


メニューは蕎麦もおつまみも
名だたる名店で修行してきた店主の経歴を感じさせる定番がバッチリ。
そこに季節限定の美味しそうな種物が楽しい。

お酒のメニューにも感激。
ちょっとちょっとこれは、素晴らしいセレクションじゃあないですか〜

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嬉しいのは私がだぁーい好きな「旭興」があること。

いやいや、「旭興」については私なんかが語ってはいけません・・・
なんと今夜誘ってくれた兄は「旭興」の酒蔵の隣で生まれ育ったという生粋の旭興育ち(!)。
産湯が旭興だったが故に大の日本酒好きになった、というのは嘘ですが
姉も兄も、私とは別の星の人のようにお酒が強いことは確かです(^^)
そして「旭興」で大盛り上がりの兄と私をよそに
まずはこの店自慢の生ビールで悠然とスタートする姉、さすがです。
(ここはサントリーの”マスターズ・ドリーム”があるのだ!)


「旭興」
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うほほー この限定入荷の旭興は比較的しっかりめの味わい。
でもおいっし〜〜
江戸切子のグラスが嬉しい〜〜
と、飲んで5秒後にうひゃははきゃきゃきゃっと酔っ払った私に姉も兄も真っ青(* ̄∇ ̄*)
大丈夫なんだってば!
いつもこうなんだってば!
私は舌から入った5mlのお酒で5秒後に酔っぱらい15分後には冷めるという
ミクロな単位でお酒を楽しむコトリ星人なのです(^^;;)


「そば刺し」
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大好物の「そば刺し」があるのも嬉しいところ!
そばがき、そば刺し、「そば」と名のつくものはみんな私の手を逃れられません(^^)

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ムハーッと濃厚に香る、フレッシュなかぐわしさ。
ムッチリ密な質感とそこから溢れ出る旨み。
おおおおおいしい・・・ここのお蕎麦が美味しいのがもうわかっちゃった・・・!
この店にはすでに何度も来ている姉も「そば刺し」を食べるのは初めてだったらしく
「そば刺しってこんなにお蕎麦の味がするの!?」
と驚き私と同じように何もつけずに食べてました♪



「そばがき」
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蓋付きの小鍋に入ってやってきたそばがきさん。
蓋をあけると、モハァ〜〜〜ッとかぐわしい湯気が!!

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微粉のなめらかぽってりでもない、粗挽きザックザクでもない。
そのちょうど真ん中ぐらいの、優しく素朴な、一歩控えた印象のそばがき。
でもその魅力は全然一歩控えておりません!
ほわあ〜〜〜と漂う正統派の素晴らしいかぐわしさにまず大喜び (≧∇≦)!
これはもう蕎麦粉そのものが素晴らしいが故のかぐわしさだ。
ふんだんに空気を含んでいるため、意外なほどほっくりと箸で切れ
口に含むと思った以上にほわっもちっポテーと軽い。
あああ〜〜おいしいよう〜〜〜


「焼き鳥」
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タレをつけてつやつやといかにも美味しそうに焼かれた焼き鳥は
店主の修行先のひとつである「神田まつや」仕込み。
むっちり肉厚感のあるいい鶏肉で甘辛の味付けも丁度良く、
私こんなに焼き鳥好きだったっけ?と思うほど美味しい。
あらーこんなになんでもかんでも美味しいと困っちゃうんですけどー
今夜は楽しくて笑いっぱなしだしね!(^o^)



「穴子一本揚げ」
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本日は穴子を食べる予感がして(←「食べたい」という日本語の歪曲表現)
夕方からアレルギー用の薬を服用してまで頼んだ穴子の天ぷら。
食ーべちゃった食べちゃった、美味しかった〜♪



そしていよいよ・・・

「せいろ」
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つやつやとみずみずしく輝く微粉の肌、はっきりとした輪郭線。
おおらかで潔い流線型が美しく、濃いめの肌はいかにも香ってくれそうだ。

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箸先に手繰り上げてびっくり、なんて素晴らしい香り!!
フレッシュな美しさもムハーとした力強さも深い甘さも全部併せ持った
蕎麦という穀物の素晴らしい香り。
「おいっしーーーい!」
まだ口の中に入ってないのに叫ぶというのは例によって大変おかしな人なのだが
この香りに身を浸せばどうしてもその声が出てしまうというものだ。
パッと見は微粉と思ったが見入れば荒めのホシがチラホラ。
しかし口中で感じる肌はやはりツルツルなめらか微粉系。
見た目からしてちょっと固そうかな?と思ったはっきりとした輪郭線は
口中でもくっきりはっきりとしているが硬さはなく、しなやかなコシがある。
クリーミーなまでに密な質感を噛みしめると
そこからふんだんにあふれ続ける濃厚な香りと旨味が実に美味しい。
店主は「池之端藪蕎麦」「神田まつや」「小松庵」という錚々たる名店で修行したそうだが
ウン!♡ウン!♡ウン!♡と頷きたくなるほど、
それら名店のいいとこ取りと言ってしまいたい美味しさ (≧∇≦)/

つゆは甘さも辛さもくっきり濃いめだが、
下町老舗風というより出汁に洗練を感じる一歩上品なもの。



甘いものに目がない兄のお気に入りデザート
「そばろあ」
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一口ちょうだい、とスプーンでもらったら
一口そのものは小さいのに上の炒った蕎麦茶部分を取りすぎ
兄にぶうぶう言われました(^^;;)
(甘いもの苦手+炒った蕎麦茶大好きなものでつい手が勝手に・・(* ̄∇ ̄*))



姉が頼んだ限定の、揚げ餅の乗った冷たいぶっかけも美味しそうだったなあー!

昼には丼つきのランチもあるのでお気軽にどうぞ〜♪







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posted by aya at 13:09 | Comment(0) | TrackBack(0) | 東京の蕎麦>文京区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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