2015年06月16日
千葉・初石「手打ち蕎麦・すず季」
私を魅了しぐにゃんぐにゃんにしてやまない超・名店でありながら
この気配の隠し方はすごすぎる。
知らずにここを通りかかったら絶対に通り過ぎてしまう自信がある。
何せ・・・この普通っぷりである。
どう見ても手打ちじゃなさそう。
どう見てもお蕎麦香ってくれなさそう。
(開店して暖簾が出るとそこには「手打ち蕎麦」って書いてありますが♡)
まさかのまさか、手挽きまでやっているようには絶対に見えない。
でもここはなんたって「手打ち蕎麦・すず季」。
知る人ぞ知る超名店なのだ!
今日は久しぶりの「手打ち蕎麦・すず季」なので
嬉しくって張り切りすぎちゃって開店前に来てしまったので一番乗り。
店内もこの普通っぷりである。
(実は訪れたのは4月某日だったためまだストーブが出ていますねえ〜)
外観も店内も渋め、というか大変渋いこの店であるが、
ここの奥さんはこの渋さを一気に軟化させるほど可愛らしい。
絵本の中の可愛いお家でおいしいパンを焼いてくれそうな雰囲気♡
接客がまたほんわかと自然でいいんだなあ〜
ランチにはこんなセットも。
最後の一言がなんともうれしいじゃあありませんか!
しかし私はやはりランチセットではなく
本日はじっくりしっかり腰を落ち着けてしまうのであります。
うっふん。
田酒、南部美人、八海山、鳳凰美田などの中から選んだのは・・ヽ(*´∀`*)ノ.
「宝剣」
「蕗、菜の花、博多の長茄子」
こんな小さな一皿に早くも感激してしまう。
季節のものの新鮮な美しさ美味しさ。
一つ一つの食材の新鮮な食感、薄味が引き立てる素材そのものの味が素晴らしい。
揚げ蕎麦と塩昆布を合わせたもの。
これいいアイディア〜
素晴らしいおつまみだ。
そして私の興奮は早くもひとつのピークを迎えてしまうのであります。
「手挽きそばがき」
うわ〜ん
うわ〜〜〜〜〜ん
会いたかったよう〜〜
会えて嬉しいよう〜〜〜〜〜
「すず季」のそばがきはお湯に浸っているタイプ。
いかにも手挽きらしいふぞろいな蕎麦粒子の宇宙に本当に吸い込まれそうになる。
箸先に取るとほわぁ〜
( °o°) ( °o°) (>_<)♡
その湯気のかぐわしさに私の脳ごと気化してしまいそうになるー!!
青くフレッシュで濃厚な蕎麦畑の夢。
もう何言ってるんだが分からないと思いますが
その濃厚な蕎麦畑がザラザラとろふわ〜〜なわけですから
わたしだってもう自分が何だったのかすらわからないわけであります。
ああ〜 溶ける〜〜 脳ごと溶ける美味しさ!!
「穴子の天ぷら(穴子と野菜三品)」
ごま油の香りが嬉しい美しい天ぷら。
限界まで薄い衣でさっくりと揚げられ、
これはお蕎麦屋さんというより完全に料亭の天ぷらだ。
おいしー!
「生粉ざる」
(ぬき実を石臼製粉した十割蕎麦)
ついに
この時が・・・!!!!
あああ
ああああああああ
これはいったい・・・!!
一見何気ないようでいながら、このたまらない魅力は何なのだ。
「これは凄い蕎麦だ!!」という予告が天から降ってきて
まだ手繰り上げてもいないうちから私はそのものすごい魅力と尊さに引きずられ
どうしても「ンーーー!」とか「ワ〜〜!」とか吠え声が漏れてしまう。
もう知らない 隅の席だから勘弁してください
手繰り上げるとやはり。
美しさ極まるフレッシュなかぐわしさが私の脳を、全身を駆け抜ける。
あまりのバランスの素晴らしさに「常陸秋!」という電飾文字が脳裏に点滅する。
それがまた全然強烈な感じではないのがどうにもニクい。
追いかけたくなるような、一歩控えた、完全な美しい夢。
口に含めばその夢はさらに深まり、
さりげなく素朴さを感じさせる肌、さりげなくふっくらとした舌触り、
さりげなくスッと受け止めてくれる優しいコシ。
とにかくまるごとベタ惚れ腰砕け、ヨロヨロへにゃへにゃになってしまう。
ああああ〜〜
一体何がどうしたらこんなお蕎麦になっちゃうんですか「すず季」さん〜〜〜〜!!!
「手挽き田舎ざる」
(玄蕎麦を手挽き臼で製粉した蕎麦)
ひえー
「生粉ざる」でのぐにゃぐにゃがまだ抜けないうちに・・
この眺めのものすごさは!!
さあみなさんもご一緒に吸い込まれちゃってください!
せーの
(>_<)
(>_<)
(>_<)
もうだめですー
とんでもなく美しい蕎麦粒子たち。
しっとりと重なる輪郭線の色っぽさ。
この見た目だけで家に帰ってもいい、と本気で思えるほど
拝みたくなるような美しさだ。
ありがたやありがたや・・・
香りはさきほどの「生粉ざる」と違って白いイメージの美しい香り+渋い香ばしさ。
むっちりとした豊かなコシ、ふっくら優しい食感。
全体にジャリジャリとした粗挽きの蕎麦粒子が散りばめられているのに、
なぜか繊細さを感じるほどの「細かな粗挽き」で
印象はどこまでも優しいのが「すず季」らしい。
もう、ただただニクイばかり!!
例によって蕎麦汁は結局最後まで使えなかったが
蕎麦湯の時にじっくり楽しむ。
ここは「生粉ざる」「手挽き田舎ざる」で
汁が違うので2種類の味わい比べ♪
どちらも濃厚ながら洗練された澄んだ味わい。
しかしなんと私は今日余り違いがわからず・・(>_<)
もうあまりのお蕎麦のすごさにぐにゃんぐにゃんだったので
そのせいにさせてください・・(^^;;)
(宝剣で真っ赤っかだったって噂も)
私の家からは決して近くはないが
また時間を空けずに絶対に来たい!
一人じゃ寂しいので
るんるんるん〜♪っとご一緒に、いかがですか〜(^o^)
2015年03月の「一如庵」「更科すず季」「らすとらあだ」コラボレーション蕎麦会
2010年11月の「手打ち蕎麦・すず季」
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昔を思い出すな、屋号、風情、ロケーション、地元メディア、そんなモノを頼りに空想の世界に入り・・・
でも、最後は自分の直感を信じて暖簾をくぐるお店
まさに出会いであったような気がする。
膝打って涙、歓喜する(酷く大袈裟か・・)お店、怒りに心震え涙する(これまた大袈裟か・・)、酔った頭で三歩歩いて「あれ?どこにいたんだっけ?」などと何も残らぬ(こりゃただの酔っ払いか・・)お店・・
ここ「すず季」さんは色々な間違いの無い情報の元伺ったお店、店構えを見て少々たじろだな(ayaさんが好きな吉祥寺のお店的かな?)
同じようにあたかも出前蕎麦屋然としたお店で何度か心震える感動に(またまた、大袈裟か・・)出会えた。
話がチョット逸れてしまうが、文化として「出前蕎麦屋」残したいな・・・
今食べればきっと美味しか無いだろうが、私の心の中では燦然と(またまた大袈裟か・・)美味しさと楽しさと嬉しさ、そして何より郷愁を・・
これは叶わぬ私の夢想だが、本当に美味しいお蕎麦屋さんが、子供のために出前蕎麦屋をやって欲しいな、それも特上の蕎麦の(伸び蕎麦にされたって、残されたって怒らない・・・・)
そんな蕎麦屋さん
長文 すみません (>_<)ゞ
出前蕎麦は確かに文化ですね〜〜!
でもなにやらこの度の自転車条例で自転車での出前はできなくなった、らしいですよね?私は京都・四条通で菱岩の小僧さんが古ーい大きなお盆?にお弁当いっぱい積み上げて高々と担ぎながら自転車でヨロヨロと、でも器用に車道を通り抜けていくのに感動したことがあります。あの文化まで法律で禁止されていたら悲しすぎます(;_;)