2015年07月24日
群馬・伊勢崎「そばきり酒房 すだ金」
日暮れ時の「すだ金」。
遠目には質素、近づくほどに趣き深いという、
「日本の美意識」を感じさせる外観。
畳敷きの玄関は個人宅改造の高級料亭のよう。
変わらぬ雰囲気にホッとする。
久しぶりだなあ〜もう何年ぶりになるのだろう!
玄関にすでにこんな表示がありわくわくする。
おいしそう〜!
目も決断も早い私はもう食べたいものが決まってしまう。
玄関の奥には蕎麦打ち場があり、そのまま店内に続く。
店内は座敷席、カウンター席とそれぞれの部屋に分かれている。
廊下も畳敷きでよい雰囲気。
今日はカウンター席に通された。
というより私はこのカウンター席にしか来たことがない。
すごいお酒のコレクション!
先程玄関に掲げて合った以外にも美味しそうな「今夜のおすすめ」がこんなに!
えーっちょっと待ってよ決心が揺らぐではないか。
「酒量だけは小鳥」の癖に美味しそうな海の幸に出会うと
「急性ものすごく飲みたい病」に罹る私・・
ううう・・うううううう・・・
てなわけで
だぁーいすきな〆張鶴♡
入り口はすぅーっと水のように澄んで、アレこれじゃ物足りないかなと思いきや
突如旨味がひろくパァ〜ッと水面のようにひろがるひろがる〜
やっぱり〆張だいすき!
「お通し」
「富山湾内産ホタルイカの酢味噌」
見ただけで美味しいとわかるホタルイカ。
目も取ってあり盛り付けも美しく、一流の仕事がなされているのがわかる。
処理もしっかりしているので生臭さも全くなくとてもおいしい。
(この時はまだアニサキスアレルギーデビュー前だったのお魚好きなだけ食べてました〜♪)
酢味噌もおいしい。
「刺身の盛り合わせ」
マグロ、カンパチ、鯛の昆布締め。
これまたホタルイカ同様の美しい仕事。
見るからに美味しそうで本当に美味しい。
特に鯛の昆布締めが素晴らしくて感激!
「蕎麦屋の前菜」
「蕎麦いなり、合鴨ワイン蒸し、出し巻き卵、蓬麩味噌だれ、芹とささみ」
蕎麦屋の前菜というには立派すぎるが
料亭というにはカジュアルな感じが実にうれしいバランス。美しい眺めだ。
「蕎麦いなり」の中身はお蕎麦!
いなりの皮がふわっとしてべたつかずすごくおいしい。
「出し巻き」がまた、感激の美味しさ。
ジュワァーッとあふれる出汁。
鰹が軽やかに華やかに効いて最高に美味しい。
何より「甘くない」!!
こんなセットの中なのに湯気が立ってたいたし
のんびり食べていたら半分は冷めてしまったのだが冷めても大変美味しかった。
この美味しさにはびっくりして
思わず厨房の方向に「おいしいですねー!」と叫んでしまった。
「蓬麩味噌だれ」
こういう味噌だれは甘いので苦手なことが多いのだが
「すだ金」マジックかとても美味しく感じてしまう。
蓬麩の焼き具合がとてもよく、大好きな「焦げ味」が効いているせいかも♡
いろいろと美味しすぎてお酒がすすんでしまったではないですか!
どうしてくれましょう!(* ̄∇ ̄*)
「赤城山」
これまた〆張鶴同様、入り口は澄んでいるのだが
これはその後ひろくひろがるのではなくきゅっと小さくコクがまとまる感じ。
こういうのもおいひいなあ〜〜
「せいろ(二八)」
わー!これは・・
驚くべき超・極細切りである。
写真ではわかりづらいのだがこれが本当に繊細な超極細なのである。
しかも見入れば見入るほど美しい、手打ちの風情に満ちた蕎麦。
(これがエッジパキパキでビシーッと切りそろえられていたら極細だけに機械みたいで嫌だろう)
まるでミニチュアの蕎麦を顕微鏡で覗き込むような気持ちで見惚れるひととき。
香りは墨のような渋い香りが軽やかにふわーっ。
食感はちょっと不思議でコシはないといえばないが
一本一本に独特のしっかりした硬さがあり、しかし超極細なので
食感として固いという印象はない。
ああ なんて美味しい・・ひんやり、極細の夢。
「限定十割蕎麦」
こちらは黒塗りのせいろでちょっと格の高さを演出している。
素朴ながらふっくら、美しい風情に満ちた細切り。
細かく震える粗挽きの輪郭線に私の心が震える。
香りは二八とそっくりで、墨のようなストイックな渋さが淡く静かに漂う。
蕎麦汁は味の中の下の部分を支えるものがごく軽く(昆布?)
上方向に華やかに鰹が香る感じが美味しい汁。
(いつもながら好き勝手な表現だが)
以前はとても美味しい天ぷらも食べたが
今回はそこまで手が(お腹が?)回らず残念・・
「すだ金」はやっぱり、昼間よりも夜がおすすめ!と思いま〜す♪
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