2015年03月07日

京都・北白川別当「手打そば みな川」


私のだぁーい好きな、京都在住の友人ご夫妻と
楽しい蕎麦ランチ〜♪

懐かしい「手打そば みな川」に感無量。
そしてウキウキ!


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外に架けられた賑やかなメニュー。
赤い色紙が京都らしく華やかで、手づくりの雰囲気がとてもかわいらしい。

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わあ この右上の「味がさね」ってセット、すっごくいいじゃないですか〜
「そばの白和え」
「定番のせいろ蕎麦(九割)」
「粗挽きせいろ蕎麦(十割)」
で1250円。
普段セットものはあまり頼まないほうなのだが
これは珍しい「蕎麦だらけセット」。最高! (* ̄∇ ̄*)
私 これに決ーめた!



久しぶりの「手打そば みな川」の店内。

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打ち場がショーウインドウみたいになっていてちょっと楽しい設い。

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足下には椿が飾られ、隅々まで心の行き届いた綺麗なお店だ。



さあー私はもう外で決めちゃった「味がさね」を、
お願いしまーす♪

エッ でもちょっと待って・・・? 
この「二杯目のおかわり蕎麦」っていうメニューも、
ものすごく楽しそうなんですけど!!Σ( ̄□ ̄;)!!

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ううう なんて美味しそうでニクいメニュー設定・・・
私のお腹はすでに「味がさね」セットでご予約満員となっているのだが
この「四万十鶏とぶつ切り葱のお蕎麦」とか
「冷かけのおそば 豆乳」なんてめちゃめちゃおいしそうなメニューを
おかわり蕎麦として食べられちゃうなんて
そんなの気になってたまらないではないか。
一人前の3分の2の量、ていうのもどうにもこうにも悩ましく魅力的。
ついに我慢できず豆乳のほうを、頼んでしまいましたー!!
が、売切れで残念。
韓国の「コングクス」大好きの私には魅惑の響きだったのだが
お腹のことを考えると売切れでよかったのかも(^^)



私が頼んだセット、「味がさね」の一品目。

「そばの白和え」
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蕎麦も白和えも大好物の私には、聞いただけで嬉しくなってしまうメニュー。
蕎麦の風味は淡いが豆の優しい味わいが濃厚で美味しい。
豆乳にしても白和えにしても、私はつくづく豆好きなんだなあ〜



「定番のせいろ蕎麦(九割)」
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うっふっふー
いいでしょう、このうずたかき「みな川」の小山盛り!
店内の説明書きに
「いやみのない程度の香りとシャキッとしたこしの強さが特徴。
 親しみやすいお蕎麦です」
とある九一蕎麦。

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目を見張るほど端正な極細、みずみずしくやさしいその風情。
しかし口に含むと意外にも、
やさしく見えたその肌はクッキリハッキリとした輪郭線を持っている。
つるりぬるり、密でなめらかな舌触りで
極細ゆえ口中では揃って束になるような感じ。
香りは瓜のような草のような強い野生を感じる香りで
それをふわりとやさしくまとっているのが「上品な野生」でとてもいい。

長野県八ヶ岳の蕎麦と聞いてナルホド!と納得。
京都にて、遠い長野のお山の夢をみる。




「粗挽きせいろ蕎麦(十割)」
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こちらはぐっと黒っぽい肌。
壁の説明には
「野趣に富んだ蕎麦本来の香りを生かし十割に打ち上げた自慢の逸品。」
とある。

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目をみはるほどの端正さでありながら、素朴。
ずっしりと密な質感がありながら軽やかに重なる極細の輪郭線は
その間の空気までも美しく目に映る。
ところどころに浮かぶ大きなホシもまぶしく
そこに込められた心意気を感じる美しい粗挽き蕎麦だ。
「定番のせいろ蕎麦(九割)」とは見た目はこんなにも違うのに
香りはほぼ同じで、瓜のような草のような野生的な香りを淡くやさしくまとっている。
その香りに誘われ口に含むと
ざらつきはあるが、肌そのものが荒いというよりは
密な微粉の肌のところどころに大きな粒を感じる個性的な舌触りがとても楽しい。




京都はさすが汁が美味しい店が多いが
「手打そば みな川」の汁もたいへん美味しい。

蕎麦が好き過ぎてどこの店でも最初から最後まで汁が使えず
蕎麦原理主義なんてものすごいアダ名をつけられている私は
ためしに汁を付けてみても大抵は「やっぱりつけない方が好き」と思ってしまうのだが
「手打そば みな川」においては「汁をつけるってこんなにおいしいんだ!」と
発見したような思いだった。(それが普通の食べ方なんだってば)


「味彩」のセットはこんな感じ。

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「あげ玉おろしのお蕎麦」
「季節のごはん」
「自家製香の物」

「あげ玉おろしのお蕎麦」、一口もらっちゃったのだが
これがまた独特のコクのある汁!!
出汁の美味しさと甘みと卵のコクのマリアージュで
大阪の「手打そば 庵」で感じたような
チョコレートを思わせるような、不思議な魅力ある味わいとなっている。
甘いものもチョコレートも苦手な私だがこの汁は美味しい!
相変わらず例えがヘンでスミマセン(^o^;;)



冒頭で「懐かしいみな川」と書いたが
この店にもいろいろな思い出がある。


特に覚えているのは10年ほど前のこと。
寒い雪の夜、一人で食べにきたら
「せいろ」はあったが「粗挽きせいろ」は売切れだった。
仕方なく「せいろ」だけを美味しく食べて帰ったが
「みな川」の「粗挽きせいろ」への心残りは消えぬまま。

翌朝、雪の金閣寺をひとり激写していたら
熱中しすぎて後ろも見ずにバックしてしまい
大きな石に乗り上げて?次の瞬間空が見え、大胆な転び方をした私。

「ダイジョブです!」とすぐ起き上がったものの、
観光客も多いなか雪まみれで恥ずかしく、ちょっと打撲もしたし
傷心の私はすぐに思ったのだ。

「この傷心は、みな川の粗挽きせいろに癒してもらうしかない」

その足で行った朝一番の「みな川」の店内がとても暖かったこと。
昨夜来た私が翌朝また開店一番に来たので奥さんが驚き
その表情がとても綺麗だったこと。
とても優しかったこと。

そして何より、その時食べた「粗挽きせいろ」の
目の覚めるような美味しさは、一生忘れない。

全身を吹き抜けるようなフレッシュなこうばしさ、かぐわしさ。
じわ〜〜と舌の隅々にまで染み込むような滋味深い味わい。


そういう感動、思い出は忘れないもの。
その思い出を抱えてまたこうしてやってくれば
同じようにきれいな店があり、
あの夜、あの朝と同じように奥さんが感じよく迎えてくれる。

今回は大好きな友人夫妻と一緒に、本当に楽しい時間をここで過ごせた。


旅蕎麦の思い出は、こうして重なっていくのだ。





posted by aya at 12:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | 関西の蕎麦>京都 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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