2015年02月20日
京都・夷川通寺町「ろうじな」
400年の歴史を誇る、京都・寺町通り。
南の方は賑やかなアーケードの商店街だが、京都市役所以北あたりは
骨董屋や茶舗「一保堂」などさまざまな老舗が点在する風情ある通りである。
その寺町通りから夷川通りにひょいと入ったところにある「ろうじな」。
惜しまれつつ蕎麦屋から割烹へと転身したあの「なかじん」等で修行し
2014年6月にオープンした新店である。
店名はロシア語の「故郷」。
平仮名で書くとその意味以上のしっとりとした迫力を感じ
なかなか魅力的な店名だ。
外の看板。
通る人が次々立ち止まって見ている。
(張り切りすぎて開店前に着いちゃった私(^^;;))
左上の「お昼のお決まり」のあたりが特に熱い視線を浴びている。
「お昼のお決まり(1300円)」
もりそば
しょうがとおあげの炊き込みご飯
生湯葉と青菜のお浸し
だしまき卵
つけもの
なるほど〜 これは美味しそう!♪
店に入るとすぐ右側に蕎麦打ち場があり
京都らしく奥に長い作りになっている。
カウンターのみの店かと思いきや奥にテーブル席もあった。
白木のカウンターとアンティークの和家具のコントラスト。
黒板のメニューがまた大変素晴らしい。
メニュー本も別にあるがここに書かれているものは少数精鋭、
選びぬかれているのがよくわかる。
そして今月のお酒は「風の森」
いろいろと、ときめく〜〜〜♡
静かで美しい店内・・・だが
開店と同時にお客さんが来るわ来るわ、2月の平日の昼間だというのに
あっという間にいっぱいになって驚いた。
お客さんは全員が全員「お昼のお決まり」を頼んでいる。
しかし相変わらず私の心はどうしても「もりそば」だけに集中している。
とは言え、
せっかく黒板で美味しそうなメニューをいろいろ見ちゃったので♡
「ゆば豆腐」
お豆腐が予想外になめらかで甘い。
濃厚とろーんとデザートのようだ。
塩も汁もついてこない潔さも珍しい。
欲しい人だけもらうシステムなのかもしれないのだが
味が濃厚で美味しいので全く必要性を感じなかった。
「鴨のロースト」
美しく上品な鴨のロースト。
「もりそば」
「ろうじな」はカウンターがかなり高い位置にあるので
出されるものは全てカウンターの上にコトリと置かれる。
それを各人が自分の前に取り込むのだ。
しかしお蕎麦だけは大きなお盆に載っているので
「表〜彰〜状〜」
のように奥さんから手渡されることになる。
私がちゃんと持ったかどうか、
「いいですか?大丈夫ですか?」
と慎重に手渡してくれる奥さん。
捧げ受け取る瞬間、かつての「蕎麦 なかじん」での蕎麦受け渡しシーンを思い出した。
自家製粉、十日町産の十割蕎麦。
美しく重なる端正な極細切りの蕎麦。
そこからフワーッと濃厚にただようさわやかなかぐわしさが私の脳を体を染める。
十日町産だが、八ヶ岳産の蕎麦にも似たイメージの強い野生。
口中で自在にほどける極細の束が心地よく
噛みしめるとクニュゥンと伸びるようななめらかなコシがある。
全身を吹き抜けるようなフレッシュな野生の香りに染まるひととき。
汁は澄んだ鰹をスパーンと感じる、やや透明感のあるもの。
関西と関東のいいとこ取りのような美味しい汁だ。
実は冒頭で敢えて書かずにおいた痛恨の事実がある。
(痛恨過ぎてそんな書き出しじゃ始められないのでとりあえず封印した)
「ろうじな」では夜限定で「粗挽きそば」を始めたのだ!!
11時半の開店時間前にやる気満々でやって来てその事実を知った私は
そのままキャインキャインと道路を転げ回りたいくらいの悔しさ悲しさであったが
次回また来る楽しみができたということにしよう!!♪
次回は天ぷらも食べたいな〜
懐かしいあの天ぷらも、あるかな??(^o^)
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