2014年06月05日

高崎「そば 滋雲」


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雲ひとつない高崎の青空に、「滋雲」。

場所はちょっとわかりにくいが
高崎駅から、高崎白衣大観音に向かう途中のエリアである。
人気店なので駐車場にはひっきりなしに車がやってくる。


お昼時、店内には待っている人もいて大忙し。
学生アルバイトのような初々しい女性スタッフ達が何人も、
てんてこ舞いと言っていいめまぐるしさで働いている。


あちこちに土で出来た鬼のお人形がいて
それがなかなか可愛らしい。

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(あっ蕎麦鬼のアタマも写ってる)

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大きな座敷に間隔をおいて大きな座卓がおかれているため
脚を伸ばしてくつろげる雰囲気。
それだけにお客さんは家族連れやグループが多い。
こういうお店は都会ではなかなか出会えないので
郊外ならではの贅沢な気分だ。


テーブルが離れてはいるがキリンになって様子を伺うと、
どうやらランチセットのようなものが人気らしい。
しかし私のところに持ってきてくれたメニューには出ていない。
え、私がランチセットとか食べないって、もしや見抜かれました?(* ̄∇ ̄*)

うーん、どこに書いてあるのかな・・・


あった!

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かなり遠く離れた壁に、小さくぽそっと貼りつけられた紙。
素朴ですねえ〜


で、やっぱり見抜かれました通りセットにはせず・・(^^;;)

だって「そば 滋雲」にはお蕎麦が
「細打ち」「あらびき」「太打ち」と三種類もあるんですよー!
やっぱり全部食べたいじゃないですか・・


しかもなかなか面白そうな蕎麦前も揃っている。

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「山うど酢みそ」
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わー このシャクシャク新鮮な食感、鼻腔を吹き抜けるような香り!
これは非常にいい山うどだ。





「天然たらの芽天ぷら」
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天然、との言葉につられて頼んだが、
このたらの芽、ものすごーーーく美味しい!
山菜というよりも芋類などに近いようなぽくぽくした甘さがあり
えーたらの芽ってこんなにおいしかったっけ?
揚げ方も衣が薄くてハリパリ美味しく、見た目も美しく
うーーん これはいいもの食べちゃった。


この店の蕎麦の景色は、簡素で実に美しい。


「もり(細打ち)」
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いかにもコシの強そうな、流麗な美しい輪郭線と明るい肌。


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はじめに鼻腔をくすぐったのは、墨のような渋い香り。
それがだんだん強い野生味を含んだ香りに変化していくから面白い。
ちょっとこんにゃくを思わせるような独特の弾むコシのあるなめらかな微粉の肌。
明るい白っぽい肌の印象以上に、野生の風情を楽しめるのが嬉しい。



「もり(あらびき)」
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おお〜
今度はぐっと黒いです!
ホシも鮮やか。

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こちらはさぞかし濃厚な香りが・・と期待したが
意外なほどこちらはあっさりした印象。
少し時間が経つにつて、1枚目の細打ちにも似た野性味が
ごく淡く感じられるようになってきた。
一枚目の微粉ぶりと比べると確かにあらびきのざっくりした食感が楽しめる。
全体の輪郭線が手びねりの陶器のような
素朴ないびつさを持っているのも私にはとても楽しい美味しい感触。



ここで、スタッフの一人が慌てふためいて飛んできた!
「あーっ 大変申し訳ありません!!蕎麦汁が出ていませんでしたっ!!」

えっ?
気付かなかった・・アハ (* ̄∇ ̄*)

「いいんですよ〜 蕎麦湯の時で〜ごゆっくり〜」

とできるだけのんびり言ってみたが
そうはいかないらしく大急ぎで走っていって汁を持ってきてくれた。



三枚目は「太打ち」。
「細打ち」「あらびき」「「太打ち」
とあるからには、太打ちは細打ちを太く切っただけのものかな?
と思いきや・・


「もり(太打ち)」
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わー黒い!
黒い微粉の肌だ!

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むわぁーと香る、フレッシュな甘皮のたくましく香ばしい香り!
むっちりもぐもぐ噛む蕎麦で、噛むほどにどんどん甘くなりとてもおいしい・
うーん、意外にもこの太打ちが一番気に入っちゃった(^o^)



てんてこまいに忙しかったランチタイムのピークを過ぎて
今は少しゆっくりした昼下がり。



遠くの席では、ほふく前進が楽しくてたまらない赤ちゃんを
お母さんがずっと引っ張って押さえている。
お母さんもお父さんも大きな座卓で久々にのんびりできたのか
赤ちゃんと三人でとても楽しそうだ。


その隣のテーブルでは、親族の集まりらしいグループが
今日は美味しかった、楽しかった、デザートも美味しかったと何度も言い合っている。
ここも、久々に集まれたグループなのだろう。



都会ではなかなか出会えない、のどかなお蕎麦屋さんの景色の中で
私はゆっくり蕎麦湯を飲んでいる。

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posted by aya at 08:23 | Comment(2) | TrackBack(0) | 関東の蕎麦>群馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
面白いな。
>遠くの席では、ほふく前進が楽しくてたまらない赤ちゃんを
お母さんがずっと引っ張って押さえている。
お母さんもお父さんも大きな座卓で久々にのんびりできたのか
赤ちゃんと三人でとても楽しそうだ。

>都会ではなかなか出会えない、のどかなお蕎麦屋さんの景色の中で
私はゆっくり蕎麦湯を飲んでいる。

ただただ美味しい蕎麦を食べてみたくて、本当の蕎麦を味わいたくて、本当の蕎麦を知りたくて食べ歩いてきたが・・・・・
私にとって美味しい蕎麦・蕎麦屋って・・
やっぱり心に美味しいかな・・

それにつけても、どこからピックアップするのですが? お蕎麦屋さん?
どうピックアップするのか、行った店を見ていると面白い!
Posted by 而酔而老 at 2014年06月05日 19:31
而酔而老さま
うわわわ、ここずっとお返事してませんでしたあああ!!ごめんなさい(>_<)!心に美味しい、本当にそうですよね〜。居心地がいいと何割か美味しく感じ、なにか心うたれることがあると何倍も美味しく感じちゃいますよね(^o^)
Posted by aya at 2014年11月04日 00:43
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