2014年05月25日
京都・茶山「藤芳」
関東の人が関西に行くと、東にはない美味しいものに夢中になって
敢えてお蕎麦を食べようとはあまり思わないのかもしれない。
「関西にお蕎麦屋さんってあるの?」なんて訊かれることもあるほどだ。
もちろん関西にも蕎麦の名店が数えきれないほどあるのは周知の事実。
特に私は、西のお蕎麦屋さんには東のお蕎麦屋さんにはない
「気合」のようなものをしばしば感じる。
それは「蕎麦は東のものだけど」という負けん気であることもあれば
日本料理の本場の地ならではの美意識と誇りでもあるだろう。
特に美意識の高さには驚かされることが多く
粗挽きなど見た目からしてそそられる、大変美しい蕎麦を出す店が多い。
また店舗そのものを、外観も店内もビシッと独自の美意識で整え
完璧に表現している店が多いと思う。
京都などは街の雰囲気も素晴らしいので
唯一無二の雰囲気、美意識を堪能できる名店が多く
私は京都に行く度大変な大忙しである。
そんなビシッと美しい店だらけの京都において
のんびりゆる〜い雰囲気の美味しい手打ち蕎麦屋さんというのは
稀有な存在。
長年私の大のご贔屓でもある「藤芳」さん♪♪
疎水沿いの住宅街に佇むお店。
今夜は私が大・大・大好きな、
京都在住の「さっちゃんファミリー」と蕎麦ディナー、
ということではしゃいでまいりました!
コレですよコレ、
「藤芳」さんの、ほっこりあたたかな雰囲気の店内。
子供も含む家族連れで楽しくお蕎麦、というシチュエーションにもぴったり。
京都造形芸術大学に近いのでその関係者の常連さんも多く
先程までいた学生さん風のお二人もまさにその感じでした。
壁のメニューが楽しすぎる。
個人的には「まんぷくランチ」の
「麺とごはんの分量 逆転もOK」
というフレーズが大いに気に入っております(^o^)
そして私が食べたいものは
壁メニューの中央で堂々と、まぶしく輝いております。
「生粉打ちそば」!
今日は大好きなファミリーと一緒なので
私も楽しい気分で「天麩羅付」にしてみました。
「生粉打ちそば 天麩羅付」
きめ細かくなめらかで美しい微粉の肌。
ほのかに香ばしい香りがふわ〜とただよい、
しっかりみっちりとした食感がまた美味しい・・
と思ったその時、
??!
なんだろう??
このサワヤカスパイシーな風味は?
なるほど!
蕎麦が出てくると突然嗅覚がそれまでの100倍になってしまう蕎麦犬現象は
こういう時大変不便なのであります(^o^;;)
山椒切り風味が味わえてしまうオトクな「生粉打ちそば」となりましたが
蕎麦犬、必死で探しました。
「生粉打ちそば」の味わいを・・
すると感じます感じます、山椒切りの香りの奥から下から
滋味深き、まさに生粉打ち濃厚な蕎麦の味わい!
滋賀県林田町の蕎麦。
美味しいなあ〜
「せいろ(二八そば)」
二八は北海道の蕎麦。
こちらは「生粉打ちそば」と比べるとものすごいコシ!
ちゅるっとした蕎麦を噛みしめると
跳ね返すような強靭なコシに出会う。
蕎麦の香りはごくほのかなのだが、不思議なことにこちらには
山椒の香りもあまり感じられない。面白い!
「生粉打ちそば」でタダで?味わえてしまった
「山椒切り」の風味がおいしかったので
本当の「山椒切り」も頼んでみることにしました(^o^)。
ふんだんに散りばめられた山椒が浮かぶ肌。
箸先からも山椒のかぐわしい香りがぱぁーっと華やかに漂う。
表面にこまかなツブツブの感じられる肌で、
そのせいか独特のシュワシュワした食感がユニーク。
山椒をたくさん入れるとつながりにくいので卵でつないでいるそう。
ここは汁がたいへん美味しい。
すっきり上品な出汁がじんわりひろがり
この山椒切りも汁をつけるとさらに美味しい(←それが普通の食べ方です)。
ご一緒のさっちゃん家のプリンスりんちゃんは「鴨汁せいろ」をご注文。
鴨汁がぎゅっと小さくて深い器に入ってくるのが可愛らしい。
りんちゃん、驚いたことに蕎麦を食べる姿がめちゃくちゃかっこいい。
少量をチョイと器用にたぐり上げ、ズルッッと短く一気にすする。
えーーっ こんなにかっこよく蕎麦を食べる男性は
某師匠くらいしか知らないのですが!
りんちゃんもしや、小学校じゃモテモテ?(^^)
そしてね、「藤芳」はうどんも手打ちで、それまたとても美味しいんです!
メニューに「エビ・イカ・キス・ホタテの天ぷらが入ったお値打ちの一品」
とあった、
「冷製・ぶっかけ海鮮うどん」
ちゅるっとした食感とおいしい粉の味、
「藤芳」のうどんはおいしい!
内端のガラスに貼ってあった「祝膳」もおトクで楽しそう〜!
「藤芳」さん、また来ますねー♪
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