2014年04月02日

新潟・妙高市「くま杉の里・味処そばの花」


都会はすっかり春爛漫だが
お山にゃまだまだ雪がある。


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杉野沢温泉「苗名の湯」に隣接した建物には
「くま杉の里」「味処そばの花」 と2つの店名が見える。
看板やら幟やらがたくさんあるし「生産物直売施設」とも書いてあるので
「お土産センター+食事処」のような感じにしか見えないのだが
私の体は「妙高産 手打ちそば」の文字に吸い寄せられて
勝手に階段を上っている。


はてさてここで美味しい手打ち蕎麦を打っているのかな・・?
覗いてみるとお土産コーナーなどは見当たらず、
1階は全部がお蕎麦屋さんになっている様子。

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雪国らしい二重扉の、一枚目を開けてみる。


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わー 自家製粉しているではないですか〜
お蕎麦屋さんとしては去年リニューアルオープンしたらしい。


一体どんなお店なのか今ひとつつかめないまま店内に入ると
これまたユニークな空間に出会う。

学食や社食のように
机と椅子を横並びにつなげてたくさん並べた広い店内。
厨房の横にはセルフサービスの
「薬味」「蕎麦つゆ」などが置かれていて
その横には「食器返却口」と書いてある。
料金もセルフサービスで、カウンターで前払いするようになっている。

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「薬味」「蕎麦つゆ」は追加ひとり分100円ですからね、
一人で2つとっちゃあダメですよ〜
(あっ使わないとはいえ、私もちゃんと「薬味」「蕎麦つゆ」持ってきましたよ!
 蕎麦湯のとき用(^o^))


店内には先客が1組。
地元の長老たち5人が会合している。
というとかしこまっているようだが
要は地元のじいちゃんたちがまだ明るいうちから盛大に飲んでいる。
雪国のじいちゃんたちは実に元気!いい雰囲気!
お酒のお代わりの声が賑やか(^o^)
地元のこんな方々が、こんな風に集える場所があるっていいなあ〜

おつまみメニューは多くはないが
宴会にはもってこいの品揃え。


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さりげないようでこのメニュー、
なかなか核心をついた少数精鋭メンバーな気がしますよ・・
いいですねえ〜〜〜


お蕎麦のメニューはこんな感じ。

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「妙高産 手打ちそば」の幟に吸引されて入ってきたワタクシは
もう「ざる蕎麦」に決まってるわけですが
じいちゃん達の楽しげな雰囲気につられて
お蕎麦だけじゃもったいない気がしてきた!

というわけで壁の張り紙に「そばの花おすすめ 妙高のかんずり付」
とあった「もつ煮」を頼むことにする。


「もつ煮」
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軽い気持ちで頼んだというのに大きな器にびっくり。
この器、丼くらいあるんですけどー!
もつは少なめだが野菜いっぱいでさっぱりしていて
「もつ入りけんちん汁」みたいでおいしい。
これが400円なんてすごい。
あっ せっかくの「かんずり」撮り忘れちゃった・・




「ざる蕎麦」
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山の店らしくさすがに量がたっぷり。
ふっくら豊かに盛られてやって来た。


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キンと思い切り冷たくしめられた蕎麦。
漂う冷気はほんのりと墨のような慎ましい香りに淡く染まっている。
口に含むとくっきりはっきりとした輪郭線が口中を流麗にめぐり
つるつるの肌を噛み締めるとこれまた墨のような香りがふくらむ。
全てが慎ましいのだがなんだかとても美味しい。
この空気、雰囲気の中で食べる地粉の蕎麦だもの、
ああ うれしいなあ〜

相当キンキンにしめられていたのでちょっと温度が上がったら
香りや甘みが出るかな?と待ってみたが風味は変わらず、
食感だけがふわっ、ふっくらとした。
こういう状態のお蕎麦も美味しい(^o^)

汁はかなりの甘口。
何とも言えない卵のようなコクがあり
(もちろん卵は入っていないと思うが)
それが非常に昔懐かしいような甘辛さである。




先程まであんなに盛り上がっていた長老たちは
私が蕎麦に耽溺している間に宴を終え帰ったようだ。

まだ6時半だが、もうそれぞれの家に帰り着いて寝ているかもしれない。
(私が大好きだった知り合いの「山の爺」も毎晩6時過ぎには寝ていたものだ。)



山の夜は都会よりも早く訪れ、ただ静かだ。


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posted by aya at 20:47 | Comment(2) | TrackBack(0) | 甲信越の蕎麦>新潟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
いやいや、だから、蕎麦もいいけど、
『おつまみ』が……。

何気なく書いてあるけど『ポテト』って何?
フライ? サラダ? 蒸かしただけ? ポテト何?
私、この表記のメニューって見た事ないかも。

さらに『トンカツ卵とじ』って?
『カツ煮』とは違うの? 創作料理?
隣の『ウィンナー』と同じ値段だけど、それぞれの量は?

色々と謎過ぎて関心が蕎麦どころじゃないよぉ。

あと、下の方のコメント欄で
『そばコロッケ』を「そばの実のコロッケ」と思っている
みたいだったけど、私が書いていた埼玉のB級グルメの方のは、
「中身が全部蕎麦の麺のコロッケ」です。
埼玉に来る機会があったら食べてみてね。


余談。
大好きで、結婚前から楽しませてもらっていて、
あと3年で創業100年になる都内の手打蕎麦屋に
「この辺り全部、大きなビルにしたいんですけど」っていう
再開発計画の話を持ち込んだ会社があると先日お店で教えられ、
「100年目の時、お店あるかしら? ま、ウチは断りますけどね」
とのことではあったけど、今ショックで具合悪くなっちゃってる私。
自分で蕎麦打ちをするくらい蕎麦好きの知事がいる東京だけど、
こればかりは関係ないわなぁ。
Posted by TC at 2014年04月03日 03:20
TCさま
アハハハそうそう、ポテトですよね〜〜!
確かに実態は気になりますが私はそのモヤモヤギンギン気になる謎がある部分も含めてこのメニュー全体がいいな〜と・・(^o^)
だってポテトだもん、どこにどう転んだって美味しいでしょ!というざっくり感。
あと蕎麦の実コロッケはメニューに蕎麦の実コロッケって書いてあったですよ・・・それにしても「中身が全部蕎麦の麺のコロッケ」!?ええええ〜〜〜!それ是非是非是非「中身が全部味をつけないせいろ蕎麦の麺のコロッケ」バージョンを食べてみたいです!!で、また何もつけないで食べたいです (≧∇≦)/ !!
Posted by aya at 2014年04月13日 00:40
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