住宅街の奥だというのに、
昼も夜も大賑わいのお蕎麦屋さん。

無機質な吹き抜けの店内には、中央に大きなテーブルがあり
取り囲むように個室風の席があり、奥にはさらに座敷席もある。
個室風の席は高い柵が個性的な空間だ。

大きめの音楽と楽しげなお客さんの賑わい、
何より驚くのはお客さんの年齢層のひろさである。
お蕎麦屋さんにして若いお客さんがとても多い。
20代前半の男女のグループや若い女性グループというのは
私が普段お蕎麦屋さんであまり出会わない層だけに
やたら華やいだ活気を感じてしまう。
それもそのはず。
「山人」にはとにかくがっつりお腹にたまる楽しいメニューが
ものすごーくたくさんあるのだ。
その紹介の仕方も楽しい。
例えば、「夜飯」というメニュー

「炙り豚丼セット」「山辛豚丼セット」「トマトチーズの豚丼セット」
「豚カリーセット」
さすがは上州、豚どころ!
「山人のカレーシリーズ」というメニューには
「山人カレー汁」「クリーミーカレー汁」
「完熟トマトのカレー汁」「完熟トマトのクリーミーカレー汁」
「山辛カレー汁」「山辛クリーミーカレー汁」
「カレーうどん」「クリーミーカレーうどん」「まいたけ天カレーうどん」
「チーズカレーうどん」
凄すぎるカレー軍団・・・ (*○*;)
もう全くもって書き切れ無いのでかなり端折るが
鍋焼うどんだけでも8種類(!)、
丼ものもあり、天ぷらや豚料理、魚料理などのつまみも多数な上
しゃぶしゃぶやコースメニュー各種もあり、
どんなシチュエーションでも楽しそうな店なのだ。
そして聞くところによると、驚くべきことにこのメニューのバリエーションは全て
若い店主一人の考案らしい・・・すごすぎる!
「上州麦豚冷しゃぶごまサラダ」

ザ・ごまドレ!という感じのB級グルメ系ドレッシングががっつりかかっているのだが
これが非常に良く合っていて素直に美味しい(^o^)
ヒラヒラした野菜だけでなく千切り野菜も入っているのがいい食感を生んでいて
そこに口の中で砕けた揚げ蕎麦のプチプチとした食感がさらに楽しいアクセントとなっている。
「こんにゃく刺」

大好物ゆえこんにゃくが名産のエリアに行くと必ずオーダーしちゃいます。
この鮮やかな緑色は何?と思ったら、私の大好物青海苔の香り!
粗くザラザラして食感はプルップル。
うわ〜 これはおいしいなあ〜
「山豚肉豆腐」

県産の豚料理が自慢の「山人」。
これは軽い気持ちで頼んだらその鍋の大きさにビックリ!!
しかもそこにドッカーンと大胆に横たわるお肉の巨大なこと。
お肉もお豆腐もものすごく美味しい。
薬味のネギと生姜がまた気が効いている。
そして私いまさらなのですがこの巨大かつ美味しい肉豆腐が780円であることに気がつきました。
ものすごいお得さではないですか!
ここが若者に人気の訳は、メニュー構成のみならずリーズナブルさにもあるのだろう。
「もり」

やっぱりー!!ナンデスカこの超爆量の「もり」は!!
写真だとお蕎麦が一番奥にあるのでわかりにくいが
実際の蕎麦山はものすごい標高&存在感。
手打ちのお蕎麦で、こんなものすごい量で650円というのはやはりお得すぎる。

かなりギンギンに冷たくしめられていたためか
最初ほとんど香りらしい香りは感じられなかった。
しかし食べてみるとなんとも渋い、藁のような炭のようなお寺(!)のような
(毎度無茶苦茶な私の形容詞だが3番目が一番しっくりきた)味わいがひろがる。
口中で感じる輪郭線はところどころバラつきもあるのだが、
それまた楽しいと思える私にはこのザラザラした舌触り、
噛み締めた最後かすかに感じるネチッとした粘質も含めおいしいお蕎麦。
さすがの私も不安になるほどのものすごい量だったが
するするさっぱりとしているので、あっという間に汁なしで全部食べてしまった。
(汁は蕎麦湯の時のお楽しみに舐めたが、ガツンと鰹な甘めの汁)
メニュー豊富で、ボリュームたっぷりリーズナブルで、
それぞれのメニューに創意工夫が感じられるので
若い人に人気なのも頷ける。
この日は数量限定の太打ち田舎というのがなかったので
それも食べてみたいな〜