2013年12月28日

新井薬師前「火群」


新井薬師前の隠れ家。

R0025131.jpg

闇の中、マンションの一階にほうっと浮かぶ灯り。
小さな佇まいは幽玄の趣をひっそりと湛えるばかりで
近づかなければ何の店なのかわからない。


R0025207.jpg


R0025158.jpg

店には着物姿の女将さんがひとり。
この女将さんがすばらしい。
押すでもなく引くでもない。凛とした、親切さ。
店は大人気につき今日もあっという間に満員になった。
女将さんひとりなので大忙しだが、決して慌ただしくなく、
いつも店には落ち着いた心地良い時間が流れている。
これは本当にすごいことだ。

R0025138.jpg


お通しの鴨ロース
R0025151.jpg

お通しの枝豆
R0025154.jpg

季節外れと思うなかれ。
処理も丁寧で味が濃く、これが大変においしい。


「本鮪 中落ち」
R0025166.jpg

「今日いいのが入っていますよ」とのおすすめの言葉通り
絶品の中落ち!!
酸味なく、新鮮な脂の旨みが素晴らしい。
たまらん!これでいくらでも飲めちゃいそう!(口だけは達者)



「手作り〆鯖」
R0025171.jpg

鯖好きにつき何処へ行っても頼んでしまいます。
〆具合やさしく脂が爽やか、とても美味しい。


「和牛のサラダ」
R0025180.jpg

薄切りのいい肉をサーッと軽やかに炒めてトッピングしたサラダ。
牛肉の甘みがおいしい、下のサラダもおいしい。
ここまでに食べたツマミが全品500円!!信じられない。



「手打ちせいろ蕎麦」
R0025192_2.jpg

空気をはらんでふわりと軽やかに重なる肌。
おいしそう〜

R0025184_2.jpg

明るめの肌に鮮やかに浮かぶ、黒いくっきりとしたホシ。
手繰り上げるとこれがまた嬉しくなるほどむんと香る!
力強くたくましい、八ヶ岳産の蕎麦のかぐわしさ。

口に含むと見た目の通りふんわり軽やか、
しかし噛みしめるとほどよい余裕のコシがありとてもおいしい。
香りは強烈なほどだが甘みは少なく、味わいはすっきりしているのがまたいい。

汁はいりこのような、なかなか個性的なもの。
これまた甘み少なくすっきりとしている。
そして蕎麦湯にいれると猛烈に美味しい!


R0025196.jpg

蕎麦湯がおいしいと、ついつい長居。
店内には相変わらず穏やかで居心地の良い時間が流れている。


「火群(ほむろ)」という店名のイメージから
あたたかい炎の周りに美味しいもの好きの虫達が集う、
新美南吉の本の1ページのような絵が、私には見える。



R0025201.jpg



posted by aya at 16:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | 東京の蕎麦>中野区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック