楽しみに、楽しみにしてやって来た
品川・あきた美彩館での「仙北そばタベクラーベの会」。

この「あきた美彩館」、私は今回初めてだったのだが、ここ素晴らしいです!
もともと「県のアンテナショップ」というものが好きなのだが
この「あきた美彩館」はレストランが併設されているのが特徴。
物販コーナーも品数豊富でディスプレイも楽しく、
しかも品川駅からすぐ。(駅正面のウィング高輪内)。
この日お会いした方の中にも「野菜はここに買いに来る」という方がいらしたし
とにかく大変流行っております。
(写真を撮ろうにも絶えずお客さんが出入りしていてタイミングが難しかった)
「地酒まつり」や「なまはげ夜会」など
楽しそうなイベントもいろいろあるし、

レストランのメニューも秋田の美食尽くし〜♪

産地直送素材の郷土鍋、めちゃくちゃおいしそう!(>_<)♡
上の写真は夕方、帰り際撮ったのだが
「仙北そばタベクラーベの会」が行われたのは昼間で
13:00〜/15:30〜の2回。
私はゲストとして呼んでいただいたので少し早めに到着すると、
「長助」さんが黙々とお蕎麦を打っていた。

信じられない、長助さんが品川にいる!
お蕎麦を打ってくれている!
秋田・仙北市角館まで行かなくても、東京に居ながらにして
あの「手打ちそばきり長助」さんのお蕎麦が食べられるなんてすごすぎる。
スーパースターにお会いしすっかりはしゃいだ気分の私に
「長助」さんが控えめに、ポツリポツリと、秋田の言葉で、
「お蕎麦(蕎麦粉)が今日挽きたてのものでなく事前にこちらに送ったものだから心配」
と・・
そう言われて、はしゃいでいた私も急に不安になる。
そう、そうですよね・・
長助さんはいつもは完璧に管理したお蕎麦を毎朝自家製粉しているわけで
こっちは水も全然違うし、打ち場だって釜だってお蕎麦屋さんのじゃないし。
長助さん曰く、秋田と東京では温度も湿度もまるで違うので
打ち方もかなり変えなくてはいけないそう。
うーん、確かに、仙北市角館の「長助」さんのお店で食べるのとは
だいぶ味が違ってくるかも(>_<)
13時近くなると、お客さんが集まってきた。
おかげさまで本日は13:00〜/15:30〜の2回とも
15人の定員は満席のご予約!
こちらがメニュー。

お蕎麦は3種類、
仙北市産2013年新そば「会津在来」「常陸秋そば」「高嶺ルビー」
もちろん全て十割、全て「長助」さんが育てたお蕎麦!
なんてったって長助さんは、種を蒔くところからお客さんに出すところまで
すべての行程を自分で行う「農家の蕎麦屋」さん。
何から何まで手を抜かない製法ゆえ手打ち蕎麦屋さんの営業だけでも大忙しなのに
その畑は東京ドームの20倍(!!)という、超人過ぎるお方なのだ。
今日は特に東京ではほとんどお目にかかることはできない
希少品種「高嶺ルビー」があるということでお集まりの皆様もワクワク。
蕎麦前も秋田の美味しいもの尽くし。
秋田の地酒(秀よし)と
「自家製いぶりがっこと人参の寒麹漬け」
「仙北市姫竹(根曲竹)をそば味噌とともに」
「そばの実いなり」

この「そば味噌」、ザックザクの蕎麦の実が大変に香ばしくて美味しい。
「そばの実いなり」はふっくら炊いた蕎麦の実がぎゅっと入って、
ごはんのおいなりさんより何倍も好き〜

この「秀よしの仕込み水」というのがまた美味しい。
まろやかで、すっと口の中に入ってくる感じ。
地下60mの汲み上げ井戸水だそう。
そしていよいよ・・
本日のお蕎麦1枚目「会津在来」。

ひゃ〜〜美味しそう・・
でも長助さん心配がっていたしなあ〜
どんなかなあ〜〜

(>_<)
(>_<)
ちょ、長助さんっっ
何が、どこが心配なんですか!!
これ以上美味しくするってどうやるんですか!!
どうにもこうにも端整で、上品で、美しいかぐわしさ。
食べる前から香りだけで「おいしいいいい!!」と叫んでしまったうざいゲスト。
はらはらと一本一本独立した蕎麦が口中を巡り、
噛みしめると殊更でない、しかし絶妙のコシがうけとめてくれ
白くほんのりとした穀物の味わいがふわーっと清らかに広がる。
おいしいーーーーーっ
美味しすぎますこのお蕎麦!!
先程までは実はちょっと心配もあった私だったが
1枚目からノックアウトな美味しさに恍惚ヘナヘナ。
なぁーんだぁ〜 心配どころかこの爆発的なおいしさはどうよ!
すっかり長助さんの大舟に乗っかってウキウキ2枚目、まいりまーす!!
2枚目「常陸秋そば」

まずは美しい色に一同から驚きの声が口々に上がる。
なんとさわやかで透明感のある美しい青緑!
「常陸秋そば」は大変有名な名品種で全国的には生産量も多いが
仙北では今まであまり生産されてこなかった。
それを長助さんが育て、打つとどうなるのかな?

うわーーーーー(>_<)!!
なんというかぐわしさ・・・
何を、どうしたらこんなに美しくさわやかなまま
畑から私の口までやってくるのかと感激するほどの
フレッシュで、青く美しい最高の蕎麦のかぐわしさ!
本当にもうこのまま食べなくてもいい(かも)と思ったほど、
あまりの香りのすばらしさに食べる前から胸がいっぱい。
こんな蕎麦があるというだけですごいことだ。
仙北市の「常陸秋そば」すごすぎる!
口に入るとふわりと軽やかで、食感はこれまた限界までやさしく、
しかし噛みしめると余裕のコシがフッ、フッと受けとめてくれ、
その間じゅう、口中はずーーーっと青くフレッシュなかぐわしさに染まったまま・・・
完全に参りました。
恍惚の空から帰ってこられません。
3枚目は、赤い花をつけることで有名な希少品種「高嶺ルビー」。
今年3月に仙北市で行われた「6種のそばタベクラーベの会」
では
一番人気を誇った個性的な蕎麦なのだが
私自身もう今日はすっかりへにゃへにゃで何が何だか・・
細かいことはどうでもよくなってトランス状態〜
3枚目「高嶺ルビー」


( °o°)
全っ然細かくありません!!
たぐりあげただけでその香りの巨大な個性に目がかっぴらき、
「なにこれーーーーー!!」と叫んじゃいました。
私だけではなく、私のお向かいには実は東京のお蕎麦屋さんがお二人もいらしていたんですが
そのお二人もビックリ。
いまだかつて出会ったことのない変わった個性のお蕎麦なのだ。
一言で無理やり言えば、「揚げたての天麩羅のような、ふっくら豊かなオイルの香り」。
私は、変わり蕎麦の「芥子切り」に非常に豊かな洋風の?オイル系の香りを感じるのだが
それにも似ている要素がある。
お蕎麦だけでこの香りとは・・ありえないんですが・・・
「高嶺ルビー」はこれまでにも何度か食べたことはあるが
こんなものすごい個性、魅力を持った「高嶺ルビー」に出会ったことはない。
ヘンなお蕎麦かといわれればヘンなのだが、
美味しいのかと訊かれればものすごく美味しい!!
前の2枚とは全く違う、肌の表面がかすかにぬめるような独特のなめらかな舌触りで
口中を流麗に、すべるようにめぐる。
口いっぱいにひろがる滋味深くたくましい穀物の味わい。
はああ・・・3枚がどれもこれも美味しすぎて、それぞれの個性が鮮やかすぎて、
仙北のお蕎麦、楽しすぎる。
何もかも環境の違うアウェイなのに、こんなすごいお蕎麦をバンバン出しちゃう「長助」さん、
かっこよすぎる。
お集まりの皆様もたいへんお喜びで
13:00〜の会は和やかに、大成功で終了。
お客様を見送ると
「長助」さんはすばやく準備をし、また黙々と足りない分の蕎麦を打ち始めた。

はっやい早い!
あっという間にこんなにかわいい子がぽってり現れる。

ものすごいスピード感。

芸術品のように美しい蕎麦。

どんどんどんどん、芸術品が箱の中に収まっていく。
世界中に自慢したい眺め!!

日本はなんと美しい国なのだ・・・
これ、食べ物なんだぞーーー! (≧∇≦)/
というわけで、15:00〜の会でも
13:00〜と全く同じことをした私(^^;;)
ときめき興奮恍惚の空の彼方〜〜〜

「仙北そばタベクラーベの会」、
東京にいながらにして仙北のお蕎麦を一日これでもかと堪能できて
しっ しあわせすぎました・・・・
この会は来年もまた企画されるそうなので
今回来られなかった方は是非次回いらしてくださいね!
このブログや私のFacebookでも必ずお知らせしまーす(^o^)
<おまけ>
今回の玄蕎麦

「会津在来」丸抜き

「常陸秋そば」丸抜き

かなり小粒です
「高嶺ルビー」丸抜き

ルビーちゃんはさらに小粒!!
おいら老酔さんは何で長助サン喰いそびれた
朝寝朝酒朝湯が大好きで
そ〜れで長助喰いそびれた
ハ〜〜モットモダ〜〜ヨッパライダ〜〜〜
高嶺ルビーに生物的な(笑)興味はあるのですが、やはり高原に咲く名前通りの花のように思いますので、失恋気味にて諦め。
複数の在来を暖地の当地で蒔いてみて、あー、みんな「こっち型」になっちゃったと観察してます。
味が濃くなったものを選抜して行きたいと思います。
相変わらず面白い切り口で・・(^^;;)
可笑しすぎる。
たしかに朝寝朝酒してたら13時品川は厳しい設定ですね。
日に灼けず色白になりそうな生活だな〜(^^)
よしのさま
またまた玄蕎麦に吸い寄せられていらっしゃいますね!
本当に穀物は偉いもので、その地に合わせて自分を変えて生き延びていくのですよね。
同じ品種でも産地によってこんなにも違うものかと驚かされます。
ターシャさま
そうなのですかー!?びっくりですが、でも納得です。さすがは、ターシャさまらしい♡♡
ナッ!! ナンデヤッッ!!
又してもやってしも〜〜た!?
絵文字の文字化け
今年は控えよう
朝寝朝酒朝湯・・・
などと、風呂上がりのシットリした髪 クリームを塗っていないパサパサした指 初日の出のように黄金色に輝く泡立つグラスを目の前に (>_<)ゞ
庄助一派の門下生