2013年12月04日

夢のピッツォッケリ・パーティー!(イタリアの蕎麦パスタ)



私の人生に突然飛び込んできた、夢のような一日。

今回のヨーロッパ旅行において
とても楽しみにしていたことのひとつに「ピッツォッケリ」があった。
ミラノに住む音大時代の同級生もとこが
イタリアの蕎麦パスタ、ピッツォッケリ(Pizzoccheri)を
食べに連れていってくれる計画をしてくれていたのだ。

ピッツォッケリは北イタリアの山の地方の郷土料理で
同じ北イタリアでもミラノなどではお目にかかれないため
もとこはご主人ジャンの車で私を山の方へ連れていってくれる計画をしてくれていたのだが
なんだかかんだかその話が大変すんばらしい方向へ大きくなりましてですね・・

日本から蕎麦ばかり食べる変な動物がやってくるということで
もとこ御夫婦の知人である、山の湖畔にお住まいの裕福な御夫婦が、
ご親切にもその別荘でピッツォッケリ・ランチパーティーを開いてくださることに!!

その日はその地方に住むお友達の方々も集まるということで、
ええ〜っ そんな、なんだかとんでもなく楽しそうなんですがーーっ
身に余るしあわせ・・・楽しみすぎます!!(>_<)♡


いったいどんなところなのかな・・
湖に近い山のお家なんて素敵なんだろうな〜〜


と私なりに最大限にゴージャスな想像力をふくらませて行ったのだが
実際着いてブッ飛んだ。

(写真は帰り際にこっそり撮ったもの)
R0026040.jpg

あの・・
これ、家ではなく・・し、城なのですが・・・



大きな前庭を通ってドキドキとその城に入ると
暖炉のある部屋にもう何人かが集まっていた。

R0025938.jpg

どうやらここで、暖炉の火の音を聞きながらワインを飲み
前菜をつまみましょうということらしい。
楽しそう〜〜〜美味しそう!

R0025941.jpg

それぞれプラスチックのお皿に盛られ見た目はカジュアルなのだが
この地方の名物を中心とした選りすぐりのものばかりらしく、
どれもおいしくて感激。
この地方のサラミ、この地方の山羊のチーズ、酢漬けの玉ねぎなど。
一番奥、ピザ生地のようなフォカッチャ?はあまりに美味しくて
これからピッツォッケリを食べるというのに止まらない〜(>_<)


窓からの眺めは、それこそ絵のよう。

R0025954.jpg


暖炉の前で記念撮影。

IMG_1034.jpg


そしてメインのピッツォッケリはどこで食べるのかなーと思っていたら
なんと隣のお部屋がこんなことになっていた!!

R0025947.jpg

R0025944.jpg

す、素敵・・・嬉し過ぎてもう泣きそう(;_;)!!♡


いよいよその部屋に全員が移動し、メインのピッツォッケリ・タイム。

郷土料理「ピッツォッケリ」は蕎麦粉入りのパスタそのもの名前だが
その調理法はほぼ一種類と言っていいらしい。
茹でたジャガイモなどの野菜と一緒に、チーズとバターのソースで食べる。
かなりこってりしてそうだが・・・どんなかな?ワクワク!

じゃーーん!!

R0025959.jpg

おお〜〜
なんだかものすごく美味しそうな良い香りがしています!
濃厚チーズと、ジャガイモと・・あとハーブのような・・


R0025966.jpg

こちらが本日のピッツォッケリを作ってくれたロベルト。なんと弁護士さんです。
盛り付けまでニコニコ全部やっていただいちゃって、すみません〜〜


それでは、いっただっきまぁーーーす!!

R0025986.jpg

R0025968.jpg

R0025971.jpg

見るからに重そうなネッチョリ感。
もともと、ジャガイモ系、チーズ系などの重い料理が得意な方ではない私には
なんとなーく、せっかくの蕎麦パスタがもったいないような印象だったのだが・・・

これが、大変に美味しいのであります!!


確かにネッチョリ重いのだが「ジャガイモとチーズとパスタです!」という
いかにも単純な味ではなく、どこか深みを感じる大人の味わい。
野性味のあるハーブ(セージらしい)のせいもあるとは思うが、私なりの分析では
やはりなんといっても「蕎麦」の威力によるところが大きいのではないかと。
よーーく味わってもこれだけのバターとチーズとジャガイモの中に
蕎麦の風味を感じることは難しいとは言え、
それでも普通のデュラム・セモリナ粉のパスタとは一線を画すものがある。

普通のデュラム・セモリナ粉のパスタって、そのパスタにもよりますが
結構甘みがあるじゃないですか〜、よく噛んでいると余計に感じますよね。
あれはもちろんあの甘みのある味わいが美味しいわけですが
このパスタには(どうやら)その甘みがない。
食感もデュラム・セモリナ粉のパスタのようなモチモチ感はあまりないようだ。
この料理は、滋味深き素朴な味わいを持つこの蕎麦のパスタだからこそ、
この美味しさに仕上がるのかもしれない。
逆に言うと、もともとのピッツォッケリが甘みの少ない素朴すぎる味わいだから
食べやすいようにチーズとジャガイモとで和えるこの料理法が一般的になったのではないかと、
日本の一蕎麦犬として考えたのであります。

それを証拠に、って程のこともありませんが、
子どもたちは意外にもこのピッツォッケリが嫌いなのだ。
バターとチーズとジャガイモなんて、子どもは全員大好きでしょ!と普通は思うではないか。
しかし子供は正直で、いくらバターとチーズとジャガイモで濃厚に誤魔化されても
その中のパスタにいつものあのデュラム・セモリナ粉の甘みやモチモチ感が無いのを
ちゃーんと見抜いているんですね。

同様に、そのバターとチーズとジャガイモの中にどこかその素朴な風味を感じた蕎麦犬は
目を輝かせしっぽを振って大喜び。
テーブルにポンポンと飾るように直接置かれたパン(これまた美味しい)ももりもり食べた上に
ピッツォッケリのお代わりもしましたとさ(^o^)!


食後は、もとこが持ってきた手作りのこんな素敵なものを・・♡

R0026000.jpg

IMG_0365.jpg

これがまた!!同じ日本人として万歳三唱したいほど美味しかった。
もとこすごぉーーーい! (≧∇≦)/
甘いものが苦手でそれまでイタリアでも甘いものは全てパスしてきた私が
いきなりここでこのケーキをパクパク食べちゃったのでもとこもびっくりしてました。
(しかもあんなにお腹いっぱい食べた後なのに・・)
でも私だけでなくイタリア人にもこのケーキは大人気で、あっという間に完売でした。

その後は、私が持っていったささやかなお土産、和紙の折り紙で折り紙遊び。
最初は小さい子たちに折ってあげていたのが
だんだん大人の方達への折り鶴講習会に!

R0025995.jpg

みなさん、ご夫婦揃ってお医者さんとかご夫婦揃って弁護士さんとか知的な方ばかりだったので、
熱心に真剣に折り、出来上がりをとても喜んでくれました。
特に招いてくださったここの奥様が喜んで
出来上がった折り鶴を全部窓辺に飾ってくれたのが嬉しかったなあ〜

IMG_1036.jpg



気づけば子どもたちは庭に出て遊んでいます。
イタリアですから、もちろんサッカー!

R0026007.jpg

そして10分も立つとさっきまでは監督役だった「元・子ども」達も白熱して参加!(^^)

R0026026.jpg

さすがイタリアだなあぁ〜〜


北イタリアの夢の一日。
こんな素敵な隠れ家のような素晴らしい場所に見ず知らずの私を招き、
ニコニコと何もかもを振舞ってくださった御夫婦にただただ感謝。
気のおけない仲良しの集まりに私を仲間に入れて下さり
一緒に楽しい時間を過ごしてくださった皆様にも感謝。
折り紙の時間も、可愛い子どもたちが歌ったり踊ったりしてくれた時間も
忘れらないくらい楽しかった。

私の人生にあんな素晴らしい一日をくれたもとこ&ジャン、本当にありがとう!

トイレに行くのも相当遠く、一体大きな部屋がいくつあるのだか
全体像がまるでつかめなかった「城」での出来事。
だいたいあれは本当に城だったのか私の夢だったのか・・・


印象がつかめなかったのはピッツォッケリも同じこと。
一体あのパスタそのものはどんな味だったのか、
パスタだけで何もつけずに食べてみたらどんな味なのか。

でも実は、もとこがあの地方のピッツォッケリをあらかじめ買っておいてくれていて
私はそれをお土産といただき、日本に持ち帰ってきたのだ!


ふっふっふ・・・
そのあたりのレポートは、今度また・・・( ̄∇ ̄)




R0026022.jpg


R0026015.jpg

posted by aya at 20:59 | Comment(3) | TrackBack(0) | その他の蕎麦 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
うーむ、なんて壮大なストーリー……。
上野藪の2Fでチマチマせいろう食べながら読んでちゃいけませんね。
Posted by Z33 at 2013年12月04日 21:36
以前、どうしてもピッツォッケリを食べてみたくて、食べられる店探して、やっと新宿のル・カフェ・ドゥブルベさんで食べてきました。
本場の味を知らないけど美味しかった。
本場のピツォッケリ、食べてみたいです!
いつかイタリアに。。
Posted by 25¢ at 2013年12月05日 12:52
Z33さま
なんと光栄な!書いたものとしては最高に嬉しい「読まれ方」です。上野藪の2Fでチマチマせいろう食べながら・・ああ〜シビレますぅ〜〜〜ありがとうございます!

25¢さま
そうなのですかー!私は今回イタリアに行くまで名前も聞いたことがありませんでした。私も次回イタリアに行ったらまた是非!と思っています♪
Posted by aya at 2013年12月12日 00:02
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック