2013年05月29日

立川「手打ち蕎麦 なかさと」


来ちゃった来ちゃった〜
久しぶりの「なかさと」!

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夕闇迫る立川の飲食店街。
道の先に灯る「なかさと」の四角い明かりに心が踊る。

近づくと、こんなわくわくする看板も。

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うふふー「なかさと」には
「あらびき」「十割」「二八」と三種類もお蕎麦があるんですよ♪
だから絶対お腹を空かせて来なくちゃいけないのです。
当然本日はペコペコであります!




青森「豊盃」特別純米
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その時々でいろいろおいしいお酒が入っているので
通常メニュー以外にお酒だけのメニューがある「なかさと」。
今日は
「奈良萬 純米生酒 中垂れ無濾過」
「王祿超辛純米無濾過」
「醸し人九平次純米吟醸」
などからワクワク迷ってここに着陸。
さすがは青森のお酒、ガッツリぶっとい味してます〜
ホーハイ♪ ホーハイ♪


「自家製豆腐」
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ピンと角の立っためずらしいケーキ型の「自家製豆腐」。
つやつやとプリンのように輝き、食感はまるで「なめらかプリン」のよう。
(このケーキな見た目でプリンな食感の「謎」は後ほど解かれることに!?)
しかもこの豆腐、出汁でも入っているかのような不思議な味の濃さがある・・不思議〜
と思ったら塩がしのばせてありました。
甘さが引き立つんですね♪



「鴨焼き」
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「そばがき」
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ザクザクの粗挽き、むっちりネトッとした食感の「そばがき」。
はじめは香りがごく淡く、見た目の割に上品な印象だったのだが
時間が経つうちにムハーと濃厚な香りに満ちてきた。
蕎麦ではよく感じることだがそばがきでは珍しい。
ゆっくり食べてて得したぞ(^o^)!



もう最後まで待ちきれないので前述の「謎」についてバラしちゃおうかな〜

なんと今回はじめて知ったのですが
「なかさと」の店主の前職はパティシエなのです!
料理人とはまた別の、緻密な作業能力が命というパティシエという仕事。
「なかさと」では、道理で道理でと頷けることばかりで
この玉子焼きもとてもきれいでしょう?

「玉子焼き」
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実は私が甘い味付けは苦手と知っていた店主。
卵焼きを注文すると
「うちのは、出汁巻きではないのですが・・」
と控えめに言って厨房に戻ったので大変申し訳ない気持ちになってしまったが、
この玉子焼きが、おいしい!
甘さはむしろごくやさしく、
卵の味わいも「蕎麦屋でのご馳走」としてのボリュームもしっかりあるのだが
なんだかすっきり洗練されているのだ。このバランスはいいなあ〜



こちらは裏メニュー。
「とり南蛮つけそば」(だったかな?)の鶏がある時だったらオーダーできるそうです。

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裏メニューなのでお店にはご迷惑かもしれませんが、
これ滅法美味しかったので大変おすすめしちゃいます!
山形の地鶏蕎麦もそうですが、こういう鶏、好きなんです〜



蕎麦粉は北海道のものを中心にいろいろブレンドされている「なかさと」。
店内片隅には北海道の地図が貼られている。

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「あらびきそば」
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あらびきから来ちゃった〜、ドキドキ。
北海道摩周産と余市産のブレンド。
手びねりの陶器のような輪郭線が見るからに美味しそう!

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はらりとした空気感を持って重なる、いびつな輪郭線。
肌にうかぶ無数の陰影。
野性的な、やや青いようなかぐわしさが静かに漂い、
舌触りは見た目の通りのややゴツゴツと節のある感じが楽しめる。
食感はかすかにネチッとしてやや固めだが
噛みしめるとプツリとはかなく切れてくれるので食べにくさは全くない。
甘みもほのかで、粗挽きのゴツゴツ感と爽やかさがいいなあー



「十割そば」
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打って変わってこちらはなめらかに整った、均一な肌。
流れるような美しいラインを描きながら空気感を持ってふっくら重なる姿が美しい。
香りは穏やかにまるく上品な感じで、みっちりと密な肌はやや固め。
そのぶんよく噛みしめることになり、味わいがどんどんむわぁ〜と濃くなってくる。
これは温かいつけ汁に合いそう!

さっきの「あらびき」が北海道摩周産と余市産のブレンドで
こちらは北海道余市産の十割。
ということは同じ要素が半分は含まれているわけで、
それを見つめると面白い。遠い蕎麦畑が愛しく思えてくる。


「二八そば」
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うわー いいなあ〜!
「あらびき」「十割」「二八」、
3つの蕎麦が全く違う個性を持っているのが「なかさと」の素晴らしいところ。
しかも店のスタンダートとも言える「二八」が
こんなに黒くて細くてしかも平打ちなんてユニークではないか。

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この「二八そば」が実に個性的で美味しい!
まずたぐりあげただけで、外皮の甘い香りがずっしりむわぁ〜と濃厚。
口に含むとハラハラとした平打ちの輪郭線が口中で繊細に揺らめき
その1本1本の肌があまりにもなめらか、すべらかなことに目を見張る。
噛み締めたコシはやさしく1本1本はこんなに繊細なのに余裕で受けとめてくれる感じで
これはなかなかない個性だ。
ムワァーとして、ごく繊細ながら流麗で、なめらかな肌に余裕のコシがあって・・
おいしいなああ〜〜〜(>_<)



今回は「あらびき」「十割」「二八」の3枚を頼んだように見えたかと思いますが
実はこんな浮気をしておりました。

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壁のメニューがとても美味しそうだったもので・・
2枚はつけ汁を変更(^o^)!!



「鹿児島南州黒豚 黒豚そば」
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甘辛で少しとろみのあるボリュームつけ汁。
煮肉好きなのでつい頼みましたが
やっぱりお蕎麦はお蕎麦だけでウホウホ食べてしまったので
蕎麦後に単体で頂きましたぁ〜



「北海道天然ほたて貝柱 ほたて南蛮そば」
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ほたて南蛮なんてメニュー自体あまり見かけないが
このほたての肉厚感はすごい。
しかもゴロゴロいっぱい入ってうれしいーー!
1650円とこの店では大変高額なメニューだが、
こういう素材命のものは「安いけどしょぼい」より
「少々高くても大満足させてくれる」もののほうが断然いいですよねっ
うーん、これは飲む人だったら
これだけで延々飲んでられそうなつけ汁ですよ・・(^^)



前述の通り元パティシエの店主。
以前は「なかさと」でもデザート類を出していたが
今は予約のコースの時のみ出しているそう。

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とろトゥルなめらかなココナツ風味のデザートは
蕎麦後のデザートとして主張しすぎない優しい味。
小さくてもちゃんと美味しい存在感が、さすが!



もう動けないほどお腹いっぱい、ニコニコいっぱいで
暖簾を出ると賑やかな立川の街。

都心の賑やかさとはまた違うのびのびとした賑やかさで、
私は立川という街が好きだ。



楽しい夜だったなあー






この記事へのコメント
「なかさと」さん、益々素敵になってますね!嬉しい。

この「ウインズ通り」とか、別所にある施設に流れる方々も多いこの立川。
当方は20年以上住んでいました。この間、この街ほどガラッと(音立てて)
変わったところも珍しい。
マジSブヤ以上の変わり映えですよ。
始めは北口次は南口。 ⇒ ⇒ ⇒昭和が消えて行きます。

しかし、パスポートとか直接とれる都市というのは、都内では他にありません。
つまり・・・・歴史が刻まれています。

粗挽き、十割、二八。頑張っているようです。(『観た目』による当方の勝手感想
Posted by よしの at 2013年05月30日 22:34
よしのさま
>パスポートとか直接とれる都市というのは、都内では他にありません。
そうなのですかー!知らなかったです。
「なかさと」さんは店主の人柄がまた素晴らしいのですよね。初めて訪れた時も感じましたが、今回また胸に染み入りました。

Posted by aya at 2013年05月31日 14:11
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