2013年01月10日
おかえり
父からもらって大切に使っていた電気スタンドが壊れてしまった。
父がオランダのライデンで買ったのが30年以上前、
その後私にくれたのが私が中学生の時なので無理もない。
海外のものだけに近所の電気屋さんでは修理してもらえず困っていたのだが
インターネットで検索すると「アンティークランプ修理専門」というお店が
横浜にあった。すぐにそこに頼んだ。
2週間後、大量のエアーシートにくるまれて私の家に帰ってきた電気スタンドは
やはり私にとって唯一無二の美しさだった。
中学生の時から毎日毎日眺めてきたので
私にとってはこれが電気スタンドというものなのだ。
ちなみに父が昔海外で買ったなんていうと何だかかっこいいのだが、
日本思想史を専門とする父は仕事で海外に行く機会なんて殆どなく、
私の小さい頃父が学会で海外に行ったのは記憶の限り2回だけである。
そのたった2回の旅行で、買い物好きの父はこんな大きな電気スタンドや
スーツケースを買い足してまで大量の子供服や子供靴を買ってきてくれたのだ。
私達三姉妹はお出かけとなると
その珍しいデザインのワンピースやオーバーコートを着せてもらい
凝った留め具のついたしっかりした革製の靴を履き、
ちょっとお嬢様気分になったりしたものだ。
そんな思い出が全部一緒になってやってくる電気スタンドなのである。
この記事へのトラックバック
電気が点くなら本当に素晴らしい!
どうか、一生(笑)使い続けて欲しい、というか、お蕎麦においてください、いや、お傍において・・・
ライデンというところに不思議と感じてしまいました。
オランダというと、アムステルダム、デルフトとかね、そちらが多いかも。でも、風車でなくて、焼き物でなくて電気スタンド。
ライデン大学というところがありますが、もう20年以上昔に一度構内を訪ねたことがありました。ホント、あちこちに「歴史」ってのが染みついてましたっけ…
日本から持ってきたという松があるボタニカルガーデンを覗いたり。
本来の植生が違う、その後の手入れが違う?…のか、ちょっとこれが松かい?という印象はありましたが、流石に両国の長い交流を偲ばせるものではありました。
戻って、そういうメモリアルなものが身近にあるって、やっぱり素敵です。
自分が子供の頃から家で父親が髭剃りの時に使っていて、高校生くらいから自分も髭剃りに使いだし、父親が隠居する時に家に置いていったので自分専用の鏡になったわけです。引っ越したあとの今でも使っています。
色んな自分の顔を見てきた鏡です。
その電気スタンドも、色んな高遠さんを照らしてきたんでしょうなぁ。
あ、「こんな大きな電気スタンド」ってありましたけど、どんな大きさだか写真だけでは判りづらいので、出来れば何か参考になる品物が一緒に写っているといいな〜。『どん兵衛』のフタとか。
想いがたくさん詰まったモノは所有する喜び=幸せになれますよね。
ひとつの物という存在から家族同然の大切な存在に。
自分の中にも、そういう子達が複数いまして
壊れたり、使えなく成ったりしても、いくつか手放せずにしまってあります。
照明も、その使えなく成った1つにありまして
イタリアから来た20歳の子で修理不可・・
いまも新品で買えますが
新品を買ったとしても旧い子のような愛着が湧きそうもなく購入を断念しました。
あとクルマが好きでして
高校生の頃から、ず〜っとず〜っと欲しかったフランスのちびっこくん
20代前半で我が家にやってきて、
どんなに壊れようともブツケられようとも愛情で修理し15年間相棒でした。
最後は部品入手困難など諸事情で、なくなく涙目で手放してしまいました(泣
あのフワフカのシートに座ってるだけで幸せだったな〜。
ayaさんの電気スタンド、生まれ変わって新たな30年の時間を刻むんですね〜
末永く大切にして下さい!
素敵ですね
ほっこりほっこり・・・
言葉に出来なくて残念なのですが
いいな
良い思い出ですね(^_^)
現在進行形 の
思い出 ♪
お返事がたいへんなカメになり申し訳ありませんm(_ _)m
よしのさま
なんと、ライデン大学に行かれたことがあるとは!
父もまさにそのライデン大学での学会で訪れたようです。よしのさまのコメント内容を伝えると父もよく覚えているようで喜んでおりました。かくいう私はライデンに行ったことはなくオランダには大学の演奏旅行でハーレムに8日ほど、後はアムステルダムとユトレヒトを訪れたのみです。
TCさま
もう〜ほんとに、書き出しから最後まで可笑しい(^^)!!でもいろんなTCさまのお顔を見てきた鏡、というのは心に沁みました。
残念ながらどん兵衛は私の家にはないのですが物差しはありました。この子は身長60cmです。
やまもとさま
えー、やまもとさんちの子は修理不可?!そんな〜!新品ではダメな気持ちはよくわかります。私が修理を依頼したのは横浜のオールウェイズという修理屋さんです。かなり難しいものでもやります、といった姿勢がブログからも伺えるのでちょっとチェックしてみてくださいませ。車は、乗せてもらうにはゆったりしたのが好きですがもし自分が買うとしたらちっちゃいおしゃれなのにするんだろうなあ〜(免許ないけど(^^;;))。
あやめさま
「言葉にできない」、とてもうれしいです。そうなんです、現在進行形です!ちなみにこのブログを見せたら「こんなスタンドはどうでもいいがこんなものを記事にしたところが偉い」と言ったそうで、それも新たな嬉しい思い出となりました(^^)。