2012年11月14日
赤坂見附「蕎介(きょうすけ)」
艶やかなネオンの下を絶え間なく行き交う人々。
赤坂見附の夜は、夜更けて尚昼間のように明るく賑やかだ。
しかし薄暗い路地に一歩足を踏み入れれば別世界。
背後の喧騒がすーっと遠ざかっていくかのようだ。
「蕎介」の、佇まい。
外観だけ古民家風の店は多いが、
「蕎介」の店舗は昭和初期に建てられた古民家を改造したもの。
店に入ると玄関スペースはぎゅっと手狭く、正面の階段もうんと幅が狭い。
その狭さがいかにも古民家らしい趣だ。
今日はその狭い階段を上った2階の座敷に通される。
電灯が照らす、ほっこりと居心地の良い空間。
しかも今夜は、大好きな大好きなご夫妻とご一緒ということで
もうこうなりますよ、こうなっちゃいます!
「王祿 超辛純米」
うひゃひゃ
あー今夜はなんて楽しいんだろう!
「刺身盛り合わせ」
秋刀魚がおいしいぃいぃいぃ〜〜〜
光りものには目がない私。
「銀鱈の西京焼き」
これも、見たら頼まずにいられない大好物。
こっくりとした脂の甘さが染み渡る〜
「〆張鶴 純米吟醸」
大好きなお二人と、小さな古民家の2階で美味しいもの尽くし。
嬉しさ余ってもうそれこそ浴びるように飲みたい気分だが(注:最大で1合)
今夜はこのあと大事な用事が控えている。
〆張鶴は味見程度でガマンガマン。
「活き〆 穴子の一本締め」
「鴨焼き」
お蕎麦の前にこれだけ美味しいものを沢山食べてしまったときは
ちょっとずつ両方たべられる「二色」が本当に有り難い。
「二色(二八と生粉打ち)」
「二八」
曇り無き均一な色味の、滑らかな肌。
口に含むと見た目以上にはっきりとした輪郭線を持ち、
弾むような歯応えのある二八蕎麦だ。
「生粉打ち」
こちらもまた、均一に整った色味のなめらかな肌。
あまりにも綺麗すぎてどこか人工的な印象を持ってしまうほど。
香りは二八よりは感じるがごく淡く、
口中で暴れるほどの直線的な輪郭線と頑丈なコシが印象的。
太打ちの上すごい歯応えなので、量以上に食べ応えを感じる。
大好きなお二人とすっかりくつろいで、
気づけばどこかの日本旅館にでもいるような楽しい旅気分に浸っていた。
ここが赤坂のど真ん中とは思えない。
この店は一人でやってきて蕎麦だけズルズル食べる店ではなく
気の合う人とほっこり、美味しい料理と小さな古民家の情緒を楽しみ
しかも最後にお蕎麦も食べられちゃいますよという店。
空間が小さいところがとても落ち着くのだ。
そう、デートには、とってもオススメなお店なのでありますよ〜
是非是非♪
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ゴメンなさい。昼に一人でここに寄ることも。。。
でも、
>デートには、とってもオススメなお店
この部分には、あの名著の一節をお借りして反論を(笑)。↓
『ソバ屋でデートしちゃいけません。ソバ屋は一人で行くところ。あるいはできあがった仲、夫婦、公然の間柄、友人。定まった人間関係の場所だと思うな。』 by Hinako.S.
>ゴメンなさい。昼に一人でここに寄ることも。。。
そんな、謝らないでくださいよ〜個人的主観を断言しちゃったのは私の方です。こちらは、蕎麦そのものよりも雰囲気やお料理全体のほうが素晴らしいと思うので。
蕎麦屋でデートがいけない?!あら〜、いけないって言われるとますますしたいじゃないですか〜 (≧∇≦)♪
>いけないって言われるとますます
さすがの切り返し恐れ入りました(笑)。
まあリンク先のお店のように「御友人、御夫婦、ワケ有りな御二人、それぞれで」と、
思わずニヤリとさせられる口上を掲げる、その辺に理解のあるご店主もいらっしゃいますしね。
次の記事の多佳津さんと蕎麦善さんの閉店は残念ですね。
ワケ有りな二人・・
私は以前蕎麦アレルギーの友人に「子供の時の話なので治ったかもしれない、今度一度蕎麦に挑戦してみたい、ついては一生に一度の蕎麦になるかもしれないので最高の店に連れて行って欲しい」と真剣に頼まれ、保険証まで持参してきたその人をお蕎麦屋さんに連れていったことがあります。ドキドキしましたよ〜あれこそバレたら困るワケ有りな二人でした!
この空間いいな〜〜!!こんど行ってみよう〜。
今夜は西落合にある「遊」さんへ
ここも昭和のどこか山奥にある民宿でにもタイムスリップでもしかたのような不思議すぎる空間でしたよ〜。
游さんいいですよね〜まるきり昭和文学の世界!
遅くに行くと賄いの香りに癒されたりもします(^o^)