2012年09月07日
千葉・穴川「手打そば・うどん そばいち」
目立たないのは夕闇のせいではない。
昼間だろうが快晴だろうが、
その存在感は不器用なまでに地味である。
住宅に囲まれた、目印になるデザインの一切ない外観。
これまた最低限まで削ぎ落したような小さな看板がなければ
何回前を通ってもそれと気づくことは難しそうだ。
店内もまたいわゆる古典的、庶民的な蕎麦屋のイメージ。
この狙った感じでない普通っぷりがまた凄い。
よくある町蕎麦屋の「気楽な普通さ」とも全く違い
一定の、生真面目な渋さが光っている。
「そばがき」
そばがきは
小700円、中900円、大1100円
とあるので小を頼む。
もわもわ〜とかぐわしき湯気。
くちびるに触れるとふわあ〜と軽く、
口の中でもったりととろけてやわらかい。
おいしい・・・
「もり」
これまた狙った感のない「普通」の猪口、箸、笊。
いいなあ、素敵な眺めだなあ。
しっとり小慣れた雰囲気の平打ち蕎麦。
見た目も小慣れた感じだが香りも小慣れているというのか、
ややひねたような要素のある穀物の香り。
しっかりと密な肌ながら、ふわっとした食感がなんとも爽やか!
甘みがあまりないのも爽やかさを強調している。
「もりうどん」
ここのうどんが美味しいと聞いたので頼んでみたが
やや黒ずんだ色に驚く。
でもあんまり真っ白なうどんより粉の味が濃そうでうれしいかも。
うん、確かに粉の味わいが濃くておいしい〜
この店には、一定の「ムード」がある。
私が初めてここを訪れてからもう10何年経ったか分からないが
生真面目な印象は全く変わらない。
ここの店主の修行先である秩父の名店「こいけ」もそうだが
いつ訪れても世間から切り離されたような「世界」がここにはあるのだ。
今日は隣の人が食べていた舞茸天ぷらが
ものすごーーーくおいしそうで
ついジーと見ちゃった(^^;;)
次回はぜったい!
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