
久しぶりに訪れても。

なにも変わらずにいてくれることのありがたさ。
その間の時間がなかったかのように。
やはり「三色」を頼んでしまう。
「せいろ」「しらゆき」「田舎」。

「せいろ」

ふんわり、繊細な二八蕎麦。
やわらかな甘い香りと、淡くほんのりひろがる風味。
口中で繊細にほどける様は、なにか貴いもののような印象だ。
「しらゆき」

まばゆいばかりの純白、繊細な「しらゆき」。
香りは儚い印象ながら舌触りは凛としている。
「田舎」

ムンと漲る甘い香り。
やや太めとはいえこちらも端正で、優等生な田舎蕎麦だ。
常に、「せいろ」「田舎」「しらゆき」「けしきり」「ゆずきり」の5種類。
そして土日は「だったん」まで打つ店主。
敬意を表し、たまには違うものを頼もうかなと思うのだが、
やっぱりいつも同じ「三色」を頼んでしまう。
でも土日に行ったら「だったん」も食べたいな!