
洋風の一軒家のガレージ横が
くりぬかれたように別世界になっている。

「そば処 一郷庵(いちごうあん)」。
手書きらしい暖簾は潔くも枯れた庵風で
その趣を、明るい花々が楽しげに彩っている。

店内はダークカラーの木でまとめられた
シンプルなインテリア。
ここは山菜などの天ぷらがおいしいとのことで
「天せいろ(エビ2本と季節野菜の五点盛)」にも惹かれたが
結局私ってこうなっちゃうんですよね・・わはは
「せいろ」

横長のせいろにうず高く、たっぷりと。
生粉打ち、十割の蕎麦だ。

頂からこぼれ落ちる、素朴な肌。
ぱっと見はすんなりしているよう見えたのだが
こうして見入れば「繊細なざっくり感」「細かい粗さ」に心を奪われる。
淡く香る蕎麦を口に含むと、これは意外な食感だ。
見た目は粗いのになんとも独特なつるつる感がある。
へぎ蕎麦に似ていなくもないがそれとも違う。
口の中でパラパラと束がほどけ、
1本1本がするりつるりとすべるように流麗に流れていく。
自家栽培もしているという店主が作り上げた、「一郷庵」の世界。
秋に来たらこの「摘み草天ぷら」というのが是非食べてみたい!!
こんなロマンティックなお蕎麦初めて見た〜!
(メニュー写真より拝借)


2012年7月のライブのお知らせ