2012年03月16日

本川越「農家の店 三たて蕎麦 やじま」


大好きな「農家の店」。

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付近は田園風景と言ってもいいのどかさだが
店に近づけばたいてい駐車場はいっぱい。
店内に入れても中で待つこともしばしばである。

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席に着くとまず、ことりとおかれる蕎麦湯。

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常に蕎麦切れ状態の私の体に蕎麦が染み渡る。
蕎麦中毒患者にはたまらないサービスだ。
おいしい〜 さすがぁぁ〜




「十割そば(田舎せいろ)」
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深呼吸し続けたくなるほどの、たまらぬ香ばしさ。
よくある「黒い香り」というものから
野性じみた泥くささ品のなさをすべて取り去ったような、
美しい「黒い香り」だ。
つながりは非常に強く、ムチッと強靭なコシが楽しめる。
何より、あとからあとから溢れ出る滋味深き味わいが・・
ああ これは本当にすばらしい蕎麦だ!


「二八せいろ」
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うつくしく緑がかった蕎麦。
綺麗だよぅ〜 うれしいよぅ〜

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こちらは「田舎そば」とは打って変わって
上品、クリーミーなイメージの香りがほわぁ〜。
その中にかすかに、草のような青い香りも含まれている。
見た目は優しげだが、口に含むとまたまたビシッと締まった、大変に強靭なコシ。



「農家の店」とある通り
ここの蕎麦は店主が3ヘクタールほどの畑で育てた自家栽培蕎麦。
黙々と働く店主は昔は勝手におっかないイメージを持っていたものだが
全然おっかなくはなく、むしろ親切に蕎麦について教えてくれる。
無表情だが、私がおいしがるとニカッと笑ったりする。
日に焼けた顔は今食べた蕎麦と同じ陽を浴びてきたのだろう。
飾り気のない、素朴な店だ。



混雑時は注文出来ないのだが、
今日は昼時を過ぎたので頼めた、

「そばがき」
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ふわどろ〜 とゆるめのそばがき。
今日はやや香りが淡かったのだが味わいがすごい。
濃厚な穀物の力強い味わいがふわどろの中に
ぎゅうううと濃縮されているかのようだ。




店主が育てた「蕎麦」と水だけで生まれるこの味わい、
このバリエーション。
今日私のお腹にはほぼ、店主の畑の蕎麦粉しか入っていない。


私にとって
「蕎麦を食べに店に行く」というより、
「蕎麦を食べに畑に行く」。
もっと言うと
「畑を食べに畑に行く」イメージの、
大好きな「三たて蕎麦 やじま」なのだ。





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posted by aya at 16:20 | Comment(8) | TrackBack(0) | 関東の蕎麦>埼玉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>「畑を食べに畑に行く」イメージの・・

確かに確かに!!
三芳そばの里では自家栽培の(蕎麦畑を望みながら食せる蕎麦)良くここで蕎麦を打っていた矢島さん
蕎麦の花咲く時期にはそれはそれは可愛い花を咲かせた蕎麦が辺り一面、目の前に咲き誇り、それを愛でながら蕎麦を食す・・・
思い出すのは高嶺ルビーの赤い、その味・・(正直にはそれ程でも無かったけれど・・)
でも、でも、でも だっ!!!
メニューに酒はあるくせに「あて」が・・・

一生懸命で美味しいお店・・
畑を食べに畑に行く   
 どうも畑はアテにならん・・
美味しいお蕎麦は食せるが、美味しい時間を食せない。
不謹慎な私は、もうチョット不謹慎になって欲しい   やじま
Posted by 而酔而老 at 2012年03月16日 23:48
>「畑を食べに畑に行く」イメージの・・

確かに確かに!!
三芳そばの里では自家栽培の(蕎麦畑を望みながら食せる蕎麦)良くここで蕎麦を打っていた矢島さん
蕎麦の花咲く時期にはそれはそれは可愛い花を咲かせた蕎麦が辺り一面、目の前に咲き誇り、それを愛でながら蕎麦を食す・・・
思い出すのは高嶺ルビーの赤い、その味・・(正直にはそれ程でも無かったけれど・・)
でも、でも、でも だっ!!!
メニューに酒はあるくせに「あて」が・・・

一生懸命で美味しいお店・・
畑を食べに畑に行く   
 どうも畑は美味いが、どうもある部分アテにならん・・
美味しいお蕎麦は食せるが、美味しい時間を食せない。
不謹慎な私は、もうチョット不謹慎になって欲しい   やじま
Posted by 而酔而老 at 2012年03月17日 00:09
本当に畑のど真ん中〜!!って感じですね。
3haも耕作されるとは凄い!(あそこらへんでもかなり目立つだろうなー・・・

別用で…って、素人テニスの集まりがあって、当時の住家立川から自転車で入間川沿いにお店近くまで行ったことがある。
行きで草臥れて…カレー食べて(笑)。
帰り道中かなりな雨に降られたっけ(大笑い
忘れられんは、アレ。

今度は蕎麦食いに行きたいなぁ・・・
Posted by よしの at 2012年03月17日 01:16
而酔而老さま
>不謹慎な私は、もうチョット不謹慎になって欲しい
可笑しい・・ものすごく理解出来るだけに可笑しすぎます。
私にもそういうものないかと考えましたがうまいのが浮かばず・・私もまだまだですな!

よしのさま
「蕎麦が食べられなかった」思い出って食べに行くまではものすごく強烈に残りますよね。くたびれた思い出を美味しい思い出に塗り替えられるといいですね!

Posted by aya at 2012年03月22日 08:45
こんにちは。
遠い昔、会社の倉庫があって三好へは良く行っていましたが、こんなお店があったんですね〜。
「畑を食べに行く」なるほど〜ほんとそうですね納得!
お茶代わりの蕎麦湯いいです!!
先日、逗子の蕎麦恵土さんで初体験して気に入りました。
Posted by やまもと at 2012年03月22日 11:55
やまもとさま
あー、恵土さんでも「まず蕎麦湯」でしたっけ!しばらく行ってないので記憶もあやふや・・
「まず蕎麦湯」は濃すぎないところがポイントかも?濃すぎて美味しすぎると蕎麦の感動が薄まる気がしちゃうのは私だけでしょうか(^_^;)
「まず蕎麦湯」って言葉、私にとっては便利な言葉なんですが、口で言うと不味い蕎麦湯みたいで危険ですねっ
Posted by aya at 2012年03月28日 17:57
昨年11月、三たて蕎麦 やじまの矢島憲一さんが亡くなられました。
 蕎麦栽培を始めるきっかけを作ってくれた方でもあります。
 謹んでご冥福をお祈りいたします。
Posted by みよしそばの里 at 2014年01月08日 22:36
みよしそばの里さま
お知らせありがとうございます。
絶句して、心が固まってしまいました。
信じたくないですし、信じられません。
でも、忘れません。
心から、ご冥福をお祈りしつつ・・・
本当に、ありがとうございました。
Posted by aya at 2014年01月14日 16:13
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