2012年03月03日
沼田「「手打ちそば 無もん」
行けども行けどもラーメン屋ばかり、という道もあれば
うどん屋ばかりという道もある。
よほどの飢餓状態でない限り何屋が多くてもいいのだが
(行くのは結局蕎麦屋なので)
「行けども行けども蕎麦屋ばかり」という道は
腹具合に関係なく大問題である。
この道も、そんな道。
「手打ちそば 無もん」
雪の中、堂々たる構え。
このあたりでは唯一、清冽洗練の蕎麦を出す店だ。
ひろびろとした店内。雪景色が襖絵のようだ。
太陽のような笑顔の奥さんが
運んできてくれる、
「もりそば」
ふわぁーと香る、さわやかなかぐわしさ。
身も心も染まるようで「あー来てよかった!」と食べる前からつぶやく。
繊細な細切り、すべらかな肌。
今日はいつもよりパキッとした食感だがそれがまた楽しい。
常陸秋そばの、バランスの良い味わいが
その食感の中から深まっていく。
「鴨汁そば」は冷たい蕎麦に鴨汁がついてくる鴨せいろタイプ。
鴨の旨みが溶け出したやや甘めの汁。
肉厚の鴨がおいしい〜
相変わらず蕎麦はあっと今に食べ終わってしまうが
私は蕎麦湯が長い。
ひろびろとした空間と雪景色を独り占めする、贅沢な時間。
話好きの人懐こい店主と
今年のこのあたりの寒さの話をする。
東京の話をする。
沼田にもゆっくり春がきている。
この記事へのトラックバック
でもR120沿いなら、いけださんを推す声もきっと多いとは思いますが、
個人的にはこのお店最強説を唱えたいです。
私も「無もん」がとても好きです〜
でも玉じゃなく、石ころ達もかなりかわいがっております。家庭的なサービスや、田舎らしい蕎麦がたまりません。
ふつ〜さま
東京とは比べものにならない寒さと雪の沼田ですからいろいろとなれるまで大変だったそうですよ。
もう春なのに、景色は冬のようですよね。