2012年02月22日
群馬・沼田「そば源」
東京からこんなに遠くても
道がこんなにわかりづらくても。
恐るべし美味しいものの吸引力、である。
夏に花火見物させてもらったあの日もなつかしいが、
冬の「源」は雪の中。
店内には暖炉あり・・
囲炉裏席あり・・
炬燵あり、座卓席あり、テーブル席あり・・
そのごちゃまぜ感が家庭的でいかにもほっとする。
ごちゃまぜと言ってもスペースはうんと広々しているので
ゆったりとくつろげる田舎家だ。
私の定番テーブル席の巨大な天井照明。
大胆さが「そば源」らしい。
いつものお通し。
「そば刺し」
「蕎麦の切れ端で〜す」とじつにさりげなくトンと置かれていくが
店に入って一番に「蕎麦の香り」に出会える喜びは大きい。
渋く滋味深い香ばしさ。おいしい〜
蕎麦を頼むとこんなたっぷり薬味が運ばれてくるので
喜んで前菜として楽しむ。
ここは蕎麦だけでなく地元の黒豚料理も自慢で
その上焼き魚の種類も豊富という嬉しい店。
この店に来て蕎麦を食べずにそれらの定食を食べて帰るお客さんもいるのだから
すごいことだ。
今日のオーダーは
「鯖塩焼き」
ああどうして私はこんなに魚の脂に弱いんでしょう。
鯖はエライ魚だ!
「黒豚のガーリックソテー」
バッサバッサと大胆な大ぶりの黒豚肉。
とにかく肉そのものが美味しい!
ひと噛みひと噛みが、新鮮な肉の美味しさと脂の旨味に満ちている。
脂なのにサラッと澄んだイメージすら感じる旨味があるのだ。
ここから近い昭和村貝野瀬の農家の
「一週間に一頭」と言われる黒豚。
でも今回は味付けいつもよりやや甘めだったかな・・
ヒラヒラと舞うように盛られた個性的な姿。
「そば源」のまぶしき粗挽き、平打ちの蕎麦。
じんなりざりざりとした、独特の黒い肌だ。
ごく薄い幅広の平打ちの輪郭を箸先にたぐれば
うわぁーっ 今日はまた。
なんという、高貴なイメージの渋い香り。
澄んだ、黒い香ばしさ。
甘みが少ないのが一層その美しい香ばしさを際立たせているがする。
じんなりやさしい極粗挽きのざりざり感がたまらなくおいしいので聞いてみると
今日は十割でなく「外一より少ない程度に」つなぎを入れているそうだ。
これまたご近所、月夜野後閑の蕎麦。
濃厚ポタージュ蕎麦湯は、色味も味わいも
今食べた蕎麦とはちょっと違って
いかにも田舎らしい、味も甘さも濃厚な蕎麦粉。
前回ここで食べて感激した、
煮た磯つぶ貝もまた食べたいなー
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香りが強くでている美味しい蕎麦でした。
なによりも一品料理のような蕎麦湯が最高です
ね、今までは付け足しだと思っていたんですが思いが変わりました。
高遠さんおかわりしちゃいましたか?
蕎麦湯お代わりおねだり歴は長いですから、それはもう平身低頭頑張ります。なにせあんなにおいしいのにタダですから申し訳ないですよね(^^;;)そば源の店主は食材へのこだわりが凄いので思わぬおいしいものに出会えたりするのがまた楽しみなところです。