2012年01月27日

広尾「蕎麦 たじま」


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私にとっては
「何度行っても前を通り過ぎそうになる店」
の一軒である。

スタイリッシュな外観は、通りの反対側から見れば目をひくが
看板がないため店側の歩道を歩いてくるとどこにあるのか把握できない。
今回も
「おかしい、今日はたじまがない!」
と思った瞬間に、自分が店の前に立っていることに気がついた。
そんなの私だけなのかしらん。





寒い夜がたのしくなるもの。

「三千盛 純米」を熱燗で。
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水のようにすっきりした飲み口、と説明にある通り
熱燗でもスーッと澄んだ入り口が私にはありがたい。
そして私はこの店の器のセンスが大好きだ。
一つ一つが選びぬかれたもので実に眺めがいい。




「あん肝ぽん酢」
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濃厚で脂の甘みが美味しいあん肝。
添えられた薬味類が気が効いている。



「寒ブリ刺身」
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肉はさっぱり、魚はこってり好きの私、
鰤と聞いたらガマンできません。
特にそうは書いていなかったが、この脂の清澄さ・・天然ものかも!
一切れ一切れ部位が違って味が違って、
その楽しいこと美味しいこと。




「かぶら蒸し」
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これも、寒い夜のお楽しみ。
熱燗とかぶら蒸し、聞いただけで嬉しくなるではないか。
「蕎麦 たじま」のかぶら蒸しは淡白ながら甘めの味付け。




「もり」
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洗練スタイリッシュな空間に
蕎麦はいきなり素朴な姿で現れる。
簡素、質素と言っていい印象の笊に
さらりと盛られやってきた主役。
なんとも謙虚で、粋だ。


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たちのぼる、さわやかな香気。
香りの湖に身を沈めていくように
全身がかぐわしさに染まる。
水の中は思い切り澄んでいる。
味わいは淡白で、潔いほど甘みはない。
王道の完璧なコシと香りに酔う夢。




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満員だった店内はようやく落ち着いてきた。
どのテーブルのお客さんもゆったりとくつろいで、実に楽しげなのが印象的だ。


雑誌に載ったり有名なランキングだかに取り上げられることで
変わってしまう店もあるが、
ここは逆にますます素敵な店になっている気がする。
人柄の伝わる接客も素晴らしい。



さあー帰り道も相当寒そうだから、
お腹の中の「蕎麦湯たんぽ」が頼りだぁー



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posted by aya at 13:42 | Comment(4) | TrackBack(0) | 東京の蕎麦>港区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント

思いきり頷きながら読んでしまいました。

変わらぬ接客って大切ですよね!

昔ながらの古いお蕎麦屋さんに、今日行ってきたのですが、いつも明るい接客に心和んでおりました。

......が、驚愕な展開に。

私が食べてる最中に、女将さんと娘さんが(いつもこの二人)
なんと背を向けた状態でカウンターに座り、賄いを食べ始めたんですよ。
まだ13時過ぎ。

もう、もう唖然です。

お世辞でもお蕎麦はあんまりなのに。

もう行く事はありませんが、悲しくなりました。

Posted by 柚め at 2012年01月30日 14:27
柚めさま
接客って本当に大切ですよね。特に一人の時に強く感じます。一人の時にもしショックを受けたら大きいし、素敵な接客には店を出てもシビレちゃいます。
Posted by aya at 2012年01月31日 03:43
どんなお店なのかと思って通り過ぎていましたが、お蕎麦おいしそう、ゆっくり食べられそうですね!
夜行ってみたいです!
ayakoさんはご自宅でお蕎麦召し上がらないですよね、でもブログ読んでいると無性に食べたくなるんです(笑)!そこで、そこそこ美味なお蕎麦をストックしたくなります。自宅で食べるのにオススメご存知なお蕎麦ありますか?
Posted by 黎 at 2012年02月06日 11:02
黎さま
最近では全く食べないのでそちらには暗いです・・
10年ほど前、事情でしばらく外出できなくなった時は血中蕎麦粉度の危機でそれこそ乾麺を買い漁りました。当時は「究極の・・」とかいう名前の二八そばが一番と思った記憶があります。乾麺でもおいしいのはありますよね!原材料に塩がないものは蕎麦湯もおいしいです。
Posted by aya at 2012年02月08日 05:57
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