2012年01月10日
江戸川橋「椿山荘 そば処 無茶庵」
椿山荘の庭園内。
「無茶庵」とはまた無茶な名前であるが
無茶苦茶な庵という意味ではないだろう。
茶人の庵ではないとあらかじめ断っているのか。
確かに、茶会にでも招かれたような気分になる構えだ。
しかし近づけばちゃんと蕎麦屋メニューがあり安心する。
注目いただきたいのは左下の蕎麦の写真。
この、真横にダーッと揃えて横たえられた盛り方が
すごいインパクトなんですけど・・・
この撮影の時だけの演出かな。
店の門は庭園の歩道から少し山を登る形で奥まっているが
門をくぐっても店はさらに奥にぐっと控えている。
緑を抱く店内。
無茶庵ではあるが、お茶は出てきた。
蕎麦茶。
えびせんつきというのが珍しい。
さて先程メニュー写真で見て盛り方が気になっていたお蕎麦であるが・・・
えー! 本当にこういう盛り付けなんですか!
「せいろそば」
ダーーーーーッ!
滝のような圧巻の眺め。
これは一体どうやって茹でるんだろう。
どうやって盛るんだろう。
私には手打ちに見えなかったが
まあ味わいもそういう感じである。
ムンとした粉の香りとしっかりした味わい。
昼時を外したというのに店内は混んでいる。
静かな山の庵のようだが外に並ぶこともあるらしい。
たしかに、椿山荘では一番手頃な食事処だろうし
山に来たようなこの雰囲気は何にも代え難い。
店を出ると、時代がツギハギされたような眺めにハッとする。
フォーシーズンズホテルの建物と無茶庵の門。
椿山荘内の端に位置する無茶庵であるから
庭園の歩道に出れば、もう椿山荘の出口はすぐである。
山になっているだけに「下界に降りた」という気になるが
出て尚続くこの眺め。
神田川沿いを歩く老夫婦。
東京は、小村雪岱が眺め描いた街であることを
うれしく思い出す。
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