2011年12月17日
神田「眠庵」
今夜は写真を撮らずにゆっくりするつもりだったのだが・・
今月でこの店を卒業するヒビヤンが、とっても嬉しそうに
「1年半目にして、今日の豆腐は会心のカタチですっ」
なんて言うもんだから
これは記念に納めねばと。
私は「眠庵」の豆腐の大ファンなので
形なんて全然気にしていなかったのだが
そうか〜作る人はやはりそういうことにも心を配っているんだな。
確かにきれいだけど、でもいつもとそんなに違う形なのかな?
(鉢を半分回してみた)
たしかに!
こんなスゥーッときれいな直線はじめてだ。
「眠庵」では豆乳買ってきて固めて「自家製豆腐でーす」というのではなく
豆を煮るところから作るので毎回加減が難しいらしいのだ。
でも味はいつも美味しいですよ〜
濃厚で味が濃いのにさっぱり、という稀有な豆腐。大好物だ。
さてもうカメラは仕舞って
落ち着いてゆっくり食べよう。
最近大好物となった「豆のスープ」。
ところがこれまた一口飲むと、あれま!
また今回はかなりインド、いやフレンチな味わいです。
豆腐も蕎麦もそうだが毎回微妙に味が違って
「みんなちがって みんないい」楽しさ。
さあいよいよゆっくり・・と思ったら
アラー 今日から「青のりの出汁煮」が始まったんですか〜
じゃあそれも!
「眠庵」の安心なところは「絶対に甘くない」ところである。
砂糖のない家に育ち、世の中の煮物類が甘くてたまらない私には貴重な存在。
私は甘みが苦手なのではなく素材の甘みはむしろ大好き。
砂糖のガツンと強い甘みが苦手なだけなので
砂糖が入っていてもバランス次第では素直に美味しいと思う。
しかし火の入れ方、出汁や塩加減などのバランスで
素材の甘みをぐっとひきだしてくれているものが
一番美味しいと感じるのだ。
さあもう今度こそ、写真なんか撮んないでゆっくり食べますよ。
お蕎麦一枚目は栃木。
ほよ〜
香ばしい〜大好き〜
お、味は今日はさっぱりめだな
やさしいコシがたまらない。
さあ2枚目。
と思ったら、何ですかこのルックスは!
「眠庵」では大変に珍しいこの黒さ、じっとり感に釘付けだ。
「いつもはこの店では出さない蕎麦なんですが、手に入ったので・・
宮崎椎葉在来、焼畑農法手刈り天日干しの蕎麦です」
ええ〜・・・
じゃ、じゃあやっぱり、記念に撮っとく・・?
なんとぉー
確かに初めての蕎麦です。
「焼畑手刈り天日干し!」と口の中に大書きされたような味わい。
よく陽のあたった土のような。
いぶされた藁のような。
焼畑、手刈り天日干しということをこんなにも「味」として
実感したのは初めて。
宮崎の大地と太陽の夢を、神田の路地裏で見る。
さあもう今度こそカメラは仕舞って
ゆっくり蕎麦湯飲むぞぉー
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先日は、ヒビヤンの卒業訪問でした。
椎葉食べ損ねてしまいましたが視観でご馳走様。でわ では。
遊ぶなら 悲美庵 なんてのも 秘微庵 なんての・・・こりゃきりなく出てきそうだな。
「ひび」というとつい頭に浮かぶのは 日々是好日(本当は にちにち これ こうじつですが) これってayaさんの蕎麦屋歩きの大集成かな(相対的価値観を超越し、蕎麦と一体になって悠々と生きることが真実と言う境地に達すれば日々すべからく好い日である・・?)
禅問答は難しい!!
私何ぞは 日々是口実で生きているようなものだから。
チョット戯れました
日比野君 最後の別れの時には映画の気分で
「ビ ビ ア 〜〜〜 ンッ !!」と叫びたい
眠庵は毎日のように違うお蕎麦なので楽しいですよね。行かない日は私も毎日何を食べそこねているわけで・・ソワソワしますね!
而酔而老さま
日々是好日。そう、遠路歩いた末の臨時休業でも、手挽き売り切れでも、お蕎麦全部売り切れでも(昨日@守谷)泣かないで、お蕎麦をひたと愛しておりまする。