2011年11月20日

大阪・北浜「そば切り てる坊」(駒ヶ根に移転)


今はもう無い店について書くことをお許し願いたい。
いや正確に言うと去年書いた文章なのだが
なぜかアップせずに寝かせてしまっていたのである。


「そば切り てる坊」は現在長野県駒ヶ根市に移転し
きれいな空気の中、元気に営業中である。
しかし私にとっては、移転前の店への思いも強い。

「動いていく蕎麦シーンは止められないけれど、それを何とか形に残したくて」。

2010年5月の、「北浜 蕎麦切り てる坊」。


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北浜駅29出口を降りてすぐ2軒目の、小さな看板。

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店に入り「うわあっ」と息を飲んだ。

入り口側はコンクリートで埋め尽くされたオフィス街なのに
店内正面は、大きな窓いっぱいの水辺の風景!

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霧雨に煙る土佐堀川、バラ園橋、中の島公園のバラ園。

窓は大きいが店自体は小さいので
まるで水の上で食べているような感覚。
窓の外のデッキテラスがまたいい。

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水辺の霧の中で、出会った蕎麦。

「玄びき」

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ザラザラつぶつぶ、黒い肌に無数のホシ。
粗挽き蕎麦は数あれど、ここの「玄びき」には
眺めても眺めても飽きない美しさがある。
窓からの眺め、光の美しさのせいもあるだろう。

香りや味わいは意外に淡いのだが、
「それがどうした」とこの私が言ってしまいそうなくらい美味しい!
瑞々しいザラつぶ肌がまるで口内をマッサージするかのようにめぐり、
噛みしめると、噛み切れる直前で止まる絶妙の食感。
質感だけでここまで楽しませてくれるとは・・




「十割」
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こ これは・・・・・

絶句の、美しさである。

「玄びき」と打って変わった、淡い黄緑色の超荒、超絶肌。

やわらかなそうな肌に小さな赤や茶のホシ、
そして大きな白い影がどうにもたまらない。目も心も奪われる。
美しいにも程がある。

どうしよう
あなたおいしいでしょ
たぐってみよう 
エイ

・・やはりここの店主は「質感の天才」かもしれない。
こんなにもやさしく軽く、それでいて無数のザラつぶにくるまれるような。
ザラザラつぶつぶの雲の中で眠るような。

噛みしめるとまた淡く美しいさらしなのような香り。
「玄びき」もすばらしかったが、この「十割」は・・
素晴らしすぎる。最高すぎる。
わーん おいしいよう〜〜



次回は是非ウッドテラスで!

晴れた日に、「てる坊」に行こう。





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移転後の「駒ヶ根 そば切り てる坊」は
明日アップしまーす。
どんなお店になったか、お楽しみに!






posted by aya at 00:27 | Comment(2) | TrackBack(0) | 関西の蕎麦>大阪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
移転後のお店紹介、楽しみにしています。
Posted by 25¢ at 2011年11月20日 16:30
25¢さま
嬉しいコメント、ありがとうございます〜
アップしました!
Posted by aya at 2011年11月21日 09:31
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