2011年11月06日
横浜駅相鉄ジョイナス地下街「手打ちそば 一茶庵」
えーっ ここ書いちゃうんですかぁー
という店である。
私にとってはそれくらい懐かしく気恥ずかしいような場所。
横浜育ちの私、何せ地元過ぎる。
記憶は定かではないが初めて自分ひとりで入った蕎麦屋かも、しれない。
「大学生になって初めて一人で外食する機会が増え、
気づいたらシステム手帳が蕎麦手帳になっていた」
というのが私の蕎麦浸りのはじまりということになっているのだが
よく考えるとその前には灰色の?浪人時代がある。
歌とピアノとソルフェージュの個人レッスンに通うだけの
肩身の狭い、友達もいない、ショボくれた日々。
そういえば浪人時代の歌の先生と自由が丘のさらしんに入り、
先生は鍋焼うどん、私はもりそばを食べた記憶も蘇ってきた。
真冬に何故もりそばなのかと面白がられたのだ。
となるとあの頃からお蕎麦が好きで、浪人の身とは言え
レッスン帰りなどに一人でちょっと蕎麦屋に寄ったこともあったかもしれない。
地元横浜のこの店が最初の一人蕎麦屋体験だった可能性も高い。
この店、「一茶庵」と言ったってあの名高き「一茶庵」とは
大分雰囲気が違う店である。
いや私からすれば、あの「一茶庵」がこの「一茶庵」とだいぶ違うのだ。
こちらは「おらがそば 一茶庵」。店名の通り信州蕎麦の店で
「信濃そば(冷)」「長野限定辛味おろしそば」なんてメニューがあったりする。
今日何年ぶりかで食べたが、
まあ 懐かしいということはこういうことか!
中学の同級生を食べている気分である。(えっ)
「そうそう、これこれ、プッッ(笑)」
という親しみ。
「いいところも、そうでもないところも全部オッケー大好きよ!」
という気になってしまう。
「もりそば」
数年前にジョイナス地下街が改装して
別の店のように綺麗になった店内。
太めだが、なんとなくふんわりと軽そうな肌。
食べてみると見た目の通り、重さ食べにくさはまったくない。
ふわほにょのんびりと食べられる田舎そばだ。
たぐりあげた香りはちょっと水っぽい感じなのだが
食べてみると、あああああ なんと懐かしや この甘さ。粉の香り。
これこれ、これなのですよ、ふわほにょおいしいのですよ。
最後の方、かなりうどんも混じっちゃっていたりしたが
もうなんだってかんだって「一茶庵」である。同級生気分である。
楽しいじゃないか!今日はうどんも食べられてトクしたよ!
汁につけて食べるということもしたくてたまらなかったが
この甘さと粉の味わいを楽しみたくてついに最後までつけられず。
蕎麦後、蕎麦湯を飲みながら汁をひと舐めしてまた目が覚める。
この甘く濃い味わい。寸分違わず昔のままだ。
ウワーありがたい。これですこれ。なつかしい。
そこへ洋服店の買い物袋を賑やかにいくつも抱えた、20歳くらいの女の子が一人。
つけま にショーパン、金ラメトレンカ、ファー付きブーティーといういでたちで
(意味不明な方は検索を)
ふうーとホッとしたように座り、店のおばちゃんに「牛丼!」。
「ハイ牛丼ね〜」
にこやかなおばちゃん。まるで女の子のお母さんのようだ。
そうだよねえー
こういう店はひとりでホッとしてごはん食べるのにいいよねー
あの頃の私は全然違う地味なタイプだったが
女の子を自分にちょっと重ね合わせて、
どんな私がここに座っていたのだろうと考える。
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何度か寄りました。
横浜、関東では東京に次ぐ都会のはずなのなのに
妙に田舎臭い、地方都市の駅ビルみたい(特にジョイ◯ナスw)
でもそこが都心には無いほっとした癒し感があったりしませんか?
嫌いじゃありません。
お返事遅くなってごめんなさい。
「田舎臭い、地方都市のビル」に笑っちゃいました。ローカルトークは楽しいですねーえ(^^)
今気になるのは閉店したCIALのあとがどうなるのか、です!