交通量は多いが、すぐ近くに貨物線が通っているためか
なんとなくレトロな情緒も感じる辺り。
マンションの1階に、ビシッとととのったしつらいが
遠くからでも目に飛び込んでくる。

店内はすっきりと美しく、余計なものは一切ない。
なかに入ってしまうと、忙しない外とは別世界である。
「盛りそば」


あかるくつややかな肌。
つるつると密な質感だけにたぐると重量感があり、
ぬたーと束になって口内をめぐるのが何とも色っぽい。
噛みしめるとほんのり淡く、しかしとてもうつくしい蕎麦の香りが
こぼれだす。
香りが繊細なだけに必死で山葵をテーブルの一番端っこに置く私。
あの〜コレあとで使いますので、蕎麦湯の時につまみますので
へんなお客ですみませんすみません…
「田舎そば」


せいろよりも輪郭線の際立った黒っぽい肌。
まばらに散りばめられた黒いホシがピリっと目にまぶしい。
姿は対照的と言ってもいいが
こちらも「盛りそば」同様ズンとした重量感を持ち、
噛み締めたときにほわ〜と浮かび上がる香りがうれしい。
端正な空間で出会う、淡い野趣。
ここはつゆが個性的。
まるでチョコレートのような、不思議で濃厚な香りがあり
それがなんだかやたらと美味しい。
甘いわけではな決してなく、「コク」といえばいいのかなあ
美味しいのでめずらしく蕎麦湯にも入れてみたら
余計にその個性が感じられて楽しかった。
私は西の汁が好きだ。
おっ どこで見たような湯桶ですのー(^o^)

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