どうも、高遠です。
横浜生まれ横浜育ちの江戸っ子ですが
高遠、仁科の血をひいていたりします。
やはり血が騒ぐのか?
学生時代から何だか無性に高遠町が好きなのです。
桜を見に来たり
お蕎麦を食べに来たり何度となく訪れておりますが
今回は新しくできたバイパス沿いの「ますや」。

高遠の中でも広々見渡せるロケーションが素晴らしい。

天井が高く気持ちの良い店内。
おっ 、なんだかお蕎麦屋さんらしからぬ
ものすごく美味しそうな香りがしているが・・
とりあえずはやはりどうしても食べたいものから。
「手碾き そばがき」


なんとフレッシュな蕎麦のかぐわしさよ。
ホワーンとした香気に脳が侵されてゆく。(また人聞きの悪いことを・・)
恍惚とろふわの夢。
メニュー写真と違って汁に浸っていたのはちょっと不思議だったが、
なんでかな?
さて、「ますや」には二種類のお蕎麦がある。
「玄」
高遠産玄そばを鬼殻付きのまま碾いた黒っぽい蕎麦。
「抜き」
殻を剥いた八ヶ岳産そばを、手碾き石臼超粗碾きにした白っぽい十割そば。
こちらは黒っぽいほう。
「玄」

透明感のあるみずみずしい肌に
はっきりと細かなホシ。
ひんやり伝わる淡い香りは、見つめるほどに美しい。
淡い香りの中に、蕎麦畑の豊穣のよろこびが見えてくる。
はぁー きれいだぁー
そしてこちらが白っぽいほう。
「抜き」

ウワー
あなたすき。
たぶんすき とてもすき。(歌か)
だって、見るからに美味しいでしょうこれは!

粗挽き、なんとも美しすぎる肌・・・
透明の陰影、ほの白い無数の粒たち。
チリチリとごく細かく揺れる輪郭線を見つめていると
うっかり時が過ぎてしまいそうだ。
たぐりあげると、淡くほんのりと甘い香り。
ざらざらとやさしく粗い肌。
しっかり噛みしめるとじんわりとした甘みが染み渡る。
そうそう、蕎麦に夢中になりすぎて
「高遠そば」について申し遅れました。
今回「玄」は伝統の高遠そばスタイルで食べたのだ。
高遠スタイルったって、何も私のように
恍惚陶酔酩酊状態で毎度ぶっ倒れながら食べることではない。
写真のように「大根おろし+焼き味噌+ねぎ」
のつけ汁で食べる、この地ゆかりの蕎麦のことだ。

「ますや」はしゃもじの上の焼き味噌、おろし、ネギ等をすり鉢に入れ
自分で汁と合わせて作る本格的なスタイル。
メニューに手順も丁寧に書いてあるので
それを見ながら混ぜるのはなかなか楽しい。
高遠そばは元々この高遠の地で起こったものだが
江戸初期に高遠藩主保科正之公が高遠から会津に移ったため、
その時「高遠そば」ごと会津に移ってしまった。
実はここ高遠で「高遠そば」が町おこしとして
復活したのはつい最近のことなのだ。
(と、10年以上前に町の青年団某氏に聞いた(^^;;))
しかし美味しさが話題を呼び、今ではすっかり
この本来の地の大切な文化としてなじんでいる。
シテその高遠そばのつけ汁とは

これはもう文句なく美味しい。
単に大根おろしと味噌というのではなく、焼き味噌だから香ばしい。
そこにネギが入りその合い方と来たらない。
しかしですね、実は特筆すべき
この店のスペシャリテがまだあったりするのだ。
「そばピザ」!

そば甘皮で作った生地に、ねぎ味噌、きのこ、鰹節、鴨薫製。
ピザとしてはユニークすぎる和な具も大変美味しいのだが
蕎麦馬鹿高遠にはこの生地がとにかくたまらない。


ハアー
ずっと鼻を近づけていたいような香ばしさ。
噛んだ味わいの豊かさ。
潔いバリバリ感!
そばピザなるものは今までに何度か食べたことがあるが
もともとピザという食べ物への愛情が「普通」な私は
やっぱりお蕎麦屋さんではお蕎麦がいいなぁーという感想が多かった。
しかし「ますや」さんのピザにはビックリ!
冒頭で書いた、店に入ってすぐ感じた美味しそうな香りとは
この生地の香りだったのだ。
店を出ると広い空。
ぽかぽか陽気の高遠町。
ああ やっぱり高遠町、大好きだぁー
10月の出演のお知らせ
お店も多く取り上げられるので嬉しく思います。
「ますや」さんはたまたま自分も先日訪問しました。
http://cr2c-tsuzuki.dreamlog.jp/archives/6058451.html
その時は時間が無くピザをパスしてしまったのですが高遠さまの記事を見て少し後悔です。
今後とも美味しそうなお蕎麦屋訪問記楽しみにしております。
うわー!aizさまのブログ素敵ですね!写真が美しい!山が大好きな私には本当に山の香りがしました!
お蕎麦も自転車も楽しまれてるのですね〜。
そばピザは残念でしたが、また行かなくっちゃと思う店があるのも楽しいですよね。私はそんなお店ばかりです〜(^o^)