2011年09月20日

山梨・高根町「ichi」


ここに帰ってきたよろこび。

万感の想いを込めて、
新生「ichi」!


山梨県高根町の大好きな「いち」が
蕎麦の営業をやめて早一年。
カフェ「ichi」として人気を集めているとは聞いていたが
また蕎麦も再開したらしい。
早速、イケメンズと連れ立って3人、
喜び勇んでやってきたのだが・・


こ、この看板の素敵さは、一体!!

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ここの店主は図抜けたセンスと才能のアーティスト。
絵本の中の、と表現するほど可愛らしすぎず
アンティークな、という言葉が似合うほど気取った欧米風でもない。
日本のガラクタの美しさをひょいひょいっとすくい上げて
ichiの世界におさめてしまう。
もうこの看板だけで私は胸がいっぱいだ。

「ichi」に帰ってきた喜びと、
これからはじまる楽しい時間へのワクワク感!




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築130年の、元は病院だった建物。
「明治病院」の看板は健在だ。

店内は、古民家レストランによくある
「天井とっぱらって吹き抜けにして広々、洗練の空間」
というようなことをしていないので
パッと見は天井も低いし家具や物が沢山あって広さの割に狭い印象。
しかしそれぞれの席に座ってみると
驚くほど落ち着いた、リラックスできる空間になっている。

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店中に散りばめられた「ichi」らしいセンスのインテリアは
宝探しのようでついウロウロ。
そのセンスの良さにはいちいち(洒落かっ)唸るばかり。

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以前使用していたらしい、メニューの値段用かな?
可愛らしい消しゴム判はもちろん店主の作。

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さてさて、それではそろそろお蕎麦を・・
とメニューを見ると

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ええっっ

なんとっ
「もりそば」がない??


書かれている蕎麦メニューは
「揚げ茄子のおろし蕎麦」
「ごぼう天のつけ蕎麦」
だけで、あとはカレーやハンバーグ、自家製パンなど。
しかも「ごぼう天のつけ蕎麦」は本日売り切れなので
今ある蕎麦メニューは「揚げ茄子のおろし蕎麦」のみ。

ここで慌て過ぎて、
「揚げ茄子のおろし蕎麦」は「蕎麦の上に汁や揚げ茄子がかかったぶっかけ」、
と勘違いした私。
突然池からはみ出してしまった鯉の如く窒息寸前ジタバタ大慌て。
そんな〜、「ichi」のお蕎麦を、お蕎麦だけで食べられないなんて(>_<)


あのぅ〜〜 本当にすみませんが・・・
「揚げ茄子のおろし蕎麦」3つはほしいのですが、あと追加で
「ごぼう天のつけ蕎麦」のごぼう天はなくてもいいので
お蕎麦だけをいただくことは出来ます、か・・?
(ジタバタジタバタ)

「いいですよできますよ〜」
と言ってくれたお店の方がちょっとキョトンとしているなと思ったが
「揚げ茄子のおろし蕎麦」が運ばれてきて納得。
まずはつけ汁だけやってきたのだ。
なぁーんだお蕎麦と汁は別々の「つけ蕎麦スタイル」でしたか!(^o^)

それにしてもこの豊かな眺め・・・

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茄子ばかりでなく
畑の恵みが、お皿にぎゅううとてんこ盛り。
にんじん、じゃがいも、ズッキーニ、ベビーコーン、ゴーヤ・・
素揚げされた野菜達に、なんたって「鬼おろし大根」が
ジャキジャキ、いいアクセント。
鬼おろし、いいですよね〜





そして、お蕎麦がやってきた。

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ゆるゆるのんびり
ざるの上にぽーんと投げ出されたような
リラックスした表情の蕎麦。

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たぐり上げて思わず声が出る。
ごめんなさい、店主の「のんびりどうぞ」という気持ちは伝わってくるのだが
私は全くのんびりできておりません。
このすんばらしい香りは何ですか。
フレッシュで爽やかで、
私の全身を吹き抜ける山の風のような
鮮烈な蕎麦のかぐわしさ。
そしてさらにその食感。
ふんわりと口中にひろがり、噛みしめると余裕のコシ。
香り高い空気感と弾力。
もはや錯綜した形容詞の羅列でしかないが、私の頭の中は錯綜の極みである。
ああー だっておいしすぎる。



思わず、偶然席の後ろにいた店主に興奮して話しかける。
「お蕎麦、美味しすぎます!」

店主、ちょっと可笑しそうに、でも少し考えてから真面目に
「・・普通です」。



聞けば、お蕎麦メインだった以前とは違い、
今は「カフェで食べる蕎麦」ということで
作り方は同じでも以前ほど気持ちとして蕎麦に力は入れておらず
あえて「もりそば」というメニューは作らなかったそう。

「それで、野菜と一緒に来た蕎麦が ”あ、おいしい”っていう感じで
 今はちょうどいいかなぁ〜って」


(>_<)
 



全く、才能ある人は
こーんなかっこいいこと言ってしまうのだ。

しかし、それもそのはず、
今店主が夢中なのはこの築130年の建物の、さらなる大改造。
今までほぼ眠っていた2階部分にも手を入れ始めたのだ。
 「まだできてませんけど、どうぞ〜」
とのことで


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まるきり、トトロのメイちゃん気分。
まっくろくろすけが、ぐわぁあああああ!!
って出てきたらどうしよう。



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ウハッ  
かわいい字で「いらっしゃいませ」だって。
だいじょうぶそうだね。



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ふあー これは。

ひろびろとした2階いっぱい、
なんと懐かしく楽しい、不定形な空間!


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吹き抜ける、色も香りも緑の風。




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窓際の椅子から眺める、古い建物の形にふちどられた空。

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まさに今、店主の世界がここに大きく飛躍しようとしている。
彼の視野には将来的にここでのライブやイベントもあるようなので
ますます楽しみだ。

これは確かに「蕎麦がメイン」という感じではないぞ・・



主役でない蕎麦がおいしい。


うーん、ニクイぜ、ichi。





<おまけ>
これも店主の最近の作品。
店の裏の駐車場が、緑で出来ている!!

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やられたぁ〜〜
可愛すぎるぅううう(>_<)




10月7日(金)、ライブ@江古田バディ、来てくださいねー!
posted by aya at 14:08 | Comment(12) | TrackBack(0) | 甲信越の蕎麦>山梨 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして。
お蕎麦食べられる様になったのですね。気に入っていたお店だったので再開してくれて嬉しいです。
早速、食べに行ってみます。
Posted by marsh at 2011年09月20日 14:24
marshさま
はじめまして。再開、うれしいですよね〜
早速行かれる距離?またはフットワーク?うらやましいです!
ぜひぜひ、すてきなじかんを♪
Posted by aya at 2011年09月20日 15:15
二年前の春に伺ったときには、メニューにもりそば850円がありました。
あそこからの八ヶ岳の景色最高ですね。
Posted by ふつ〜 at 2011年09月21日 10:31
な〜〜る程ね \(^O^)/

なんか 遇の音も出ない報告でした
 
  いや、失礼 遇の字も出ない(登場しない?)ですね

開店当初の内装とは随分と変わってきましたね
Posted by 而酔而老 at 2011年09月21日 13:07
こんなふうに変わったのですね〜
小淵沢からこのあたり、大好きです。
Posted by ターシャ at 2011年09月21日 21:36
ふつ〜さま
今回の蕎麦営業再開から「もりそば」は敢えてなくなったのです〜
でも頼めばやってくれるそうですよ。


而酔而老さま
きっとこれからも変わりますよ〜


ターシャさま
お久しぶりです〜
ターシャさまは山の地方がお好きですものね♪私もでーす!(^O^)
Posted by aya at 2011年09月22日 12:58
ichi大好きや!
Posted by らん at 2011年09月24日 19:29
らんさま
コメントありがとうございます。ichiいいですよねえええ!わても大好きや!(^O^)
Posted by aya at 2011年09月24日 20:03
メニューにもりそば復活してました。リンク張っておきます。
Posted by Z33 at 2012年10月22日 06:01
Z33さま
復活ですか〜、2階が完成してきて店主の蕎麦的気分が高揚してきたのか、それとももりそば気分が高揚しているお客さんが増えたのか・・どちらにしても嬉しいニュースありがとうございます(^o^)
Posted by aya at 2012年10月22日 16:39
ichi懐かしいです。
Posted by hare at 2014年11月23日 23:54
hareさま
ものすごく遅い返信,大変失礼致しましたm(_ _)m!!
ichi最近もまた行きましたよ〜
素晴らしいお店ですよね♪

Posted by aya at 2015年02月21日 15:04
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