2011年09月13日
神保町「松翁」
今夜は、大好きな「松翁」でかんぱーい!
6時半に店の前で約束しているので
るんるんるん〜っと見慣れた角を曲がり
この先をもうひとつ曲がれば・・・・あれ? ここじゃない。
もうちょっと先だっけ?・・・・ない。
またまいご〜
何度来てもまいご〜
15年以上、やって来る度にまいごになる規則正しい私。
言い訳すれば、この店は一度ごく近所で移転していること、
(移転してからも10年以上経っているのだが・・)
目印としていた簿記学校の何号館だかがなくなってしまったこと等いろいろあるが、
私が必ず迷子になるお店はここだけでないことを考えると
言い訳禁止!!
10分以上遅刻し友よスマヌ!!
店前でペコペコ謝り
まずは「黒龍 特選吟醸」でかんぱーい!
「穴子の煮凝り」
ここのおつまみは何でもおいしいが
この「穴子の煮凝り」はおいしすぎる。
煮凝り部分は透明でなく白濁していて
口に入れると天然の煮凝りのやわらかな弾力が
ほろり〜と夢のように溶ける。穴子も溶ける。
味付け加減もベスト。毎日食べたい・・
天ぷらが超美味しい「松翁」だけに壁のメニューの
「秋の天ぷら」というのと
「活海老と活穴子の天ぷら」というのが
両方美味しそうで選べない。
じゃあせっかくだから、と両方いってみた!
その中からいくつか。
海老の頭。
キス
匠の技とか言いようのない、
薄いのにしっかりとした旨味を感じさせる衣の美味しさ。
キスのふんわり感と味わい。
素晴らしいの一言!
活海老。
活穴子
うう・・・
穴子も美味しいのだがまず衣が美味しすぎる。
この衣・・何の魔法かと思うほど味わい深いのだ。
そしてそのパリっと美味しい衣の中に出会うふっくらとした穴子。
参った!
メゴチと松茸。
薩摩芋。
お菓子のように甘く、ギュッと密度の濃い薩摩芋。
友はこの薩摩芋に大感激!
お蕎麦は、ここではこれしか食べたことありません、
「並そばと田舎そばの合もり」♪
あー!!
この田の字の盛りを見ただけで血圧が上がる!!
(いつも90-50以下なので丁度いいんでは)
「並そば」
ときめく、フレッシュなかぐわしさ。
その美しい香りに誘われ恍惚と口に含めば
ほんのりとした歯ざわり舌触りがやさしく迎えてくれる。
口いっぱいに広がるフレッシュな香りと味わい。
ああああ 来てよかったようー
おいしいようー
「田舎そば」
箸先ですでに魅了されてしまう、香ばしく深い香り。
今日は並そばもいつもよりやさしい表情に感じたが
田舎は今までになく、びっくりするほど
フワンフワンのやさしい歯ざわり。
香ばしくほにょー
滋味なるふわぁん
「穴子の煮凝り」から美味しいものの連発で
今日はニヤニヤヘラヘラしっぱなし。
しかし今夜はまだ行きます!
なんと大馬鹿な私はこの「松翁」において
今夜初めて「変わり蕎麦」を食べます!
これだけ「変わりそば」の美味しさが名高い店なのに、である。
蕎麦原理主義なんて言われてしまうだけあって、
蕎麦の中の蛙、世の中まだまだ「初めて」だらけで楽しいです(^^;;)
「しそ切り」
まずはこの色の美しさに
目が覚める思い。
うわぁー
今日はちょっとした記念日かも知れない。
しそ切りってこんなにおいしいんですか!
以前山下アンシュや紋屋三田様とお招きいただいた宴の第1回目において
蕎麦教室桜庵の先生方による「しそ切り蕎麦サラダ」というものに出会い
いたく感激したこともあるが、今日は改めて大感激。
大体が私は、並そばや田舎そばといった「フレイバーなしの、蕎麦味の蕎麦」を偏愛するあまり
それらの風味を釜茹越しに染めてしまう可能性が高い
柚子切りや桜切りといった変わり蕎麦をつい敵視してしまう短所がある。
しかしこのしそ切りの爽やかな美味しさに出会ってしまうと・・・(>_<)
しそ切りさんは釜湯をしその香りで染めたりもしないしね〜
嗚呼、遅まきながら恋におちてしまったかも知れない。
そうそう、お蕎麦が美味しすぎて例によって一回もつけられなかったが
「松翁」には『甘汁」と「辛汁」があってどちらにするか聞かれる。
私はいつも辛汁だが、今日はしそ切りも取ったので
二つの汁を比べることができた。
代わりばんこにチビリと舌に乗せて楽しみながら
延々と、蕎麦湯。
薄めの甘汁は越前おろしそばの汁のようで
おろしと良く合いそうだ。
気がつけばすっかり夜も更け、暖簾もおろされた。
最後の客にならぬよう店を出る。
いつも帰りに付近の道をよく観察し
今度こそ覚えて帰ろうと思うのだが
蕎麦酔い、蕎麦宵。
いい月夜だなあー
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