2011年03月31日

銀座「そばきりや山形田」(東北を食べよう!その2)


今夜は、蕎麦愛深き楽しいTさんと
こころゆくまで山形に浸りに、あーべー!

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拙著「蕎麦こい日記」で紹介した頃は京橋にあったのだが、
その後去年現在の銀座3丁目に移転した「そばきりや 山形田」。
松屋銀座の2本裏手、と覚えればわかりやすい。

こちらの名物はなんといっても板蕎麦、と言いたいのだが、
山形と言うところは蕎麦以外にも美味しいものがたくさんあるので忙しい。
とにかくこの店のびっちり並んだ豊富なおつまみメニュー,
その魅力的なことと言ったらないのだ。

しかしである。
ご存知の方も多いかと思うが
山形の板蕎麦というのは大変にサービスの良い盛りっぷりである。
田舎、十割、外一。
常時2種、うまくいけば3種あるこの店の蕎麦を全部楽しもうと思ったら
調子に乗っておつまみをいろいろ頼むというのはなかなか危険な行為。
一人なんかで来ちゃった日にはおつまみはおろか蕎麦複数種も危うくなってくる。


でもだからこそ、今日はノリノリ楽しいTさんとやってきたのでありますよ。
二人とも「山形田」が嬉しくって入店直後からハイテンション、
楽しくガンガン頼んじゃいましょう!

まずはこの「山形田」においては、絶対に絶対にハズせません。
「玉こんにゃく」♪

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見た目、地味です。
しかしこれが、ひじょーーーうに美味しいのだ。
よくしみた味つけといい、ポヨンポヨンの弾力といい、
「山形田」の「玉こんにゃく」はおすすめです!!


ふと見れば、向こうのテーブルにはサラリーマン4人組様。
慣れた様子で注文していたが、運ばれきたのは、まず「生ビール」。
そして次はおつまみ・・ではなく
「玉こんにゃく4つ」と「蕎麦4枚」が最初から一気に運ばれてきたではないか!!
とりあえず適当なおつまみをつつきながら、などではなく
のっけから全員が「マイ玉こん」と「マイ蕎麦」を満足げに抱え込んでの飲み会。
うぬぬぬ参った・・お主ら・・やるの・・・・


でもねえ、おいしいのは「玉こん」ばかりじゃありません。
「米沢牛タンやき」
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「米沢牛筋煮込み」
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煮込み好きの私にはたまりまへん・・・
煮肉、茹で肉にヨワイ!


「地鶏辛子」
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これまた私の大好物。
だってもうこれは美味しいに決まっていますよ、
この「地鶏辛子」、この店の名物「蔵王冷やし地鶏そば」に
乗っかってくるあの鶏肉なんですよー!
さっぱりとしているいるようでしっとりやわらかく、
鶏肉の味と香りをしっかり生かした非常によい塩梅の味付け。
今日は「田舎そば」と「十割そば」、2種類食べたいから
「蔵王冷やし地鶏そば」は我慢してこの「地鶏辛子」を頼んだのに。
やっぱり駄目だ、こんなにおいしくちゃあ、返ってこの「地鶏辛子」が呼び水になってしまった。
あとでやっぱり「蔵王冷やし地鶏そば」も食べたーい!



そしていよいよお蕎麦1枚目、「十割そば」。

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きた〜〜!懐かしや「山形田」の十割さま。
これでもかと巨大な木のせいろに
ツルッツルのピッカピカに輝く白っぽい蕎麦。
「山形田」の十割は一番粉のみで打ち上げた、言ってみれば更科系の十割なので
一般的な「山形板そば」のイメージとはちょっと違うかもしれない。
しかしこれがね〜、いくらでもちゅるちゅる入ってきちゃうんですね〜
ただちゅるちゅるなだけでなく、みずみずしくずっしりと密な肌を噛みしめると
ホワンとやさしい甘みがこぼれる。
ランチ時も夜のお酒の後にも、特に男性達に絶大な人気を誇っているのも頷ける蕎麦だ。



「田舎そば」

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ムハーッ

こちらはぐっと黒く、香り高く、噛みしめて甘い蕎麦。
力強い濃厚な香りがもうとにかくうれしい。
優しい歯ざわりの中から生まれるジワァ〜〜〜とした甘みがまたうれしい。
ああ美味しい・・山形すばらしいだいすき・・


そしてもういい加減お腹がはち切れそうだっちゅうのに
もうどうにもブレーキがききません。
ちょっと分けてもらっちゃいました、「蔵王冷やし地鶏そば」!!

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ウワー
なんでしょう
これ

もうなにか
マタタビでも
はいっているのでしょうか

おいしすぎて
もう形容詞等無理なのですが




本当に本当にお腹がいっぱいで可笑しくなってしまったほどだが
本当に楽しくてしあわせな夜だった。

やはり私はこの店が大好きなのだ。

いつも私は「お蕎麦はやはり手打ちであってほしい」とは思っている。
それはやはり、機械打ちの蕎麦にはどこか味気ない、冷たい単純さをどうしても感じてしまい
一種の寂しさ、のようなものを覚えることが多いからだ。

しかしこの「山形田」の蕎麦は手打ちではないものの
そういった味気なさ冷たさは全くない。
むしろ、あたたかい山形のぬくもりすら感じる蕎麦だ。
それはやはりこの店が素材や作り方を吟味して、
必ず美味しいものをお客さんに食べてもらおう、
山形の美味しさを伝えていこうという強い姿勢を崩さずに頑張っているからだろう。
この店において、蕎麦は非常にデリケートに扱われ
打ってから2時間以内の提供を基本としているそうだ。


今夜も、楽しい友人とこんな美味しいお蕎麦が食べられたしあわせ。

とてもだいじなことなのだ。

とてもありがたいことなのだ。








posted by aya at 22:38 | Comment(2) | TrackBack(0) | 東京の蕎麦>中央区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ここ、お店を委されてるおかみさん・・
 話すと面白いですよ、凄くイイ人・・
  いつまでも頑張って欲しいな
もう一つ
 京橋の時と違って、のんびり昼酒出来るのは・・
  何とも嬉しい限り
こんな状況だからどうなるか分らないけど
 山菜もそろそろ並ぶかな
仲の良い天童、米沢、郡山、秋保・・・
 どこも、みんな無事で良かった
Posted by 而酔而老 at 2011年04月02日 07:52
而酔而老さま
はい、楽しい素敵なおかみさんです(^O^)。
お蕎麦屋さん、皆さんご無事で本当に本当によかったですよね。心配でたまりませんでしたから…
Posted by aya at 2011年04月02日 16:38
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