2011年03月23日
千葉・稲毛「利兵衛」
ああー 今日はうれしいな、
はるばる来たよ〜「利兵衛」さん!!
生気あふれる楽しい店主と素敵な奥さん、
お二人の顔を見ただけでぱぁーっと明るい気持ちになる。
隣のテーブルで昼から一杯やっていたお客さんは
店主も仲良しの近所の方のよう。
なにやらひどく落ち込んでいて、
アハハハ〜と豪快に笑いながら元気付ける店主。
私も俄然お腹が空いてきまして・・
ここに来たらお蕎麦だけと言うわけにはまいりませんですよ!
だって、ほら!
ここまでやるかの超厚切り。
「鴨のくんせい」、
見て垂涎、食べて落涙のこの姿!
ああ、ありがたや・・
これはお宝として大事にゆっくり食べよう・・
(できるかどうかは別として)
「湯豆腐」
優しい温かさが
道中で冷えた体に落ちてゆくのが見えるようだ。
こちらでは初めて頼んでみました、
「アジの南蛮」。
何事も野菜が多いのが「利兵衛」の魅力の一つ。
野菜好きの私には本当に嬉しい美味しさである。
そしてもう待ちきれません、
お蕎麦!!
ウワーーー・・・・
泣けます。
なんという、美しい、品の良い、中庸のかぐわしさ、
白い夢、舌触りの素朴さ、真ん中に浮かんでくる粉の味わい、
ハニャはひほにょ・・・
なんて美味しいのだ!!!
「そんな、褒めすぎですよ、だって今日のは
ろうそくの光の中で打ったんだもの」
「?」
「計画停電で。全然見えなくて、だから今日のはね・・」
「えーーーっ信じられない、美味しすぎる。
もうこの際だから外に貼り出しましょうよ、
” 停電蕎麦 打ってます ” って。」
「アハハハハハハそれいいねー!最高!」
何を話しても明るく大笑いになる会話。
今日は欲張ってこんなのも。
「納豆おろし」
青描絵の美しい器にまず目を奪われる。
この器、写真では伝わりにくいが、うんとたっぷりと大きい。
聞けば菓子鉢だそうだ。
おおらかな曲線、鉢の張り具合、絶妙の薄さ。
見事としか言いようがない。
そしてその中に平和に収まる「納豆おろし」の
なんとも心あたたまる、家庭的な眺め。
これ、食べた瞬間、私の心は実家に帰ってしまいました。
私事で恐縮ですが、私の父は「納豆名人(自称)」でして
「俺の混ぜた納豆はうまい」と昔から大威張りで
(この「混ぜた納豆」という部分はあらゆるシーンで別のものに入れ替わるのですが)
私たち三姉妹が小さい頃から
父はよくその納豆とご飯を海苔で巻いたのをひとりひとりの口に入れてくれました。
懐かしい風景がよみがえるような「納豆おろし」、
おいしかったなあー
この「納豆おろし」の何が似ているのか分からないが、
共通点といえば
「利兵衛さんも父も大の納豆好き」
ということかな!
玄関脇のアンティークのレジスターが
この店にやってくるまでの物語を聞いたり
たくさんの楽しい話をしてお腹も心も血中蕎麦粉度も満タン!
さぁーもらった元気で、がんばるぞぉ〜
*高遠彩子4月〜5月のライブ出演予定*
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