2011年03月09日

自由が丘「蕎麦 衾」


RIMG3700.jpg


ドーーーン!

何とも度肝を抜く店構えである。


自由が丘の閑静な住宅街。
駅から(迷わなければ)徒歩10分とは言え
住人以外はほとんど通りかからないエリアだ。

こんな場所にこれほどの偉容を誇る、純日本家屋の店舗。
蕎麦屋としては驚くべき存在である。


店名の「衾(ふすま)」はこのあたりの旧地名だそうで
そういうものを大切にする気持ちはありがたい。
なくなっていくものは、まもらなければ、なくなってしまう。
(武蔵村山市のディープ居酒屋「くぼがた」も旧地名(^^))



中に入ってみれば、なるほど。
ここは全くの民家を改造した店であるのがわかる。

RIMG3683.jpg



和室の縁側部分の席に通されると
初めて来た場所なのに不思議と懐かしい気持ちにさせられる。
母のアルバムの中にある家に似ているのかもしれない。

RIMG3679.jpg




お通しとして運ばれてきた「蕎麦味噌」。

RIMG3596.jpg



「あい焼き」。

RIMG3610.jpg

さっぱりと焼き上げられているからこそ脂がおいしい。




「ほたるいか酢味噌」

RIMG3614.jpg

ほたるいかは大好物!
(このほたるいかさんは後に大活躍〜)




そして「自家製」という、蕎麦。

RIMG3628.jpg

RIMG3643.jpg


手打ちの風情がないのは残念とはいえ、
むわぁ〜と濃厚な、蕎麦の香りが漂っている。
乾麺ぽいといえばそんな風味なのだが、
たまに出会う「無味無香の手打ち蕎麦」より私には楽しい。




私がおおいに気に入ってしまったのは、ここの「とろろ山掛け」。

RIMG3649.jpg
(器もすき。蔓植物描絵に弱いのだ)

この「とろろ山掛け」、おつまみのメニューから選んだのだが
感じの良いスタッフの女性が「お蕎麦の時に持ってきましょうか?」
と気を利かせてくれた。

蕎麦時、汁またはプラスαが必要になるかもしれぬ・・・
と予感していた私には渡りに船。
是非そのタイミングでと頼んだのが大正解。

千葉産というこのとろろ、
ものすごい粘りとふっくらした味わいで素晴らしく美味しい!

これにね、汁入れてグルグル混ぜて
そこにお蕎麦をたっぷり入れてズルズルっと食べれば、
そりゃーもう、おいしいーーー♪
(しかも告白すれば,私はそこにほたるいかも投入したのだった。
 そんなもん美味しいに決まっているではないか!)





RIMG3663__2.jpg

窓から見える庭はさりげなくライトアップされ、
見事な松が見栄を切っている。
松好きにはたまらぬ贅沢。
何事もノリのいい私は、すっかり金沢にでも旅行に来たような気分だ。




「暗闇坂宮下」の系列というこの蕎麦屋。

これだけの店舗で、もしこれが料亭であれば
なかなか敷居が高いものになってしまうだろう。

しかしここなら、せいろ800円という親しみやすさ。
これで蕎麦が手打ちであってくれたならという思いは拭えないが、
自由が丘に遊びに来た人が喧騒を離れ
ここで庭を眺めつつランチでもしたら
さぞや贅沢な気分になれるだろう。


そういう意味で、価値の高い蕎麦屋なのだ。







*高遠彩子3月〜5月のライブ出演予定*



posted by aya at 23:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | 東京の蕎麦>目黒区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック