2011年03月05日
豊島園「手打ち蕎麦 SOBAR UKOU」
練馬区の住宅街の奥の奥・・・
うーん、こんなところにお蕎麦屋さんがあるのかなあと
不安になりかけた頃、ちょこんと目に止まる看板。
看板さえなければ静かで平和な全く普通の民家である。
手描きの看板はイラスト入りでなかなかの力作。
絵の上手な娘さんか奥さんが真心込めて書いたのだろうと、
入る前から心温まる思いだ。
まるっきり普通の家のまるっきり普通の玄関を開けて中に入ると
これまた普通の家の小綺麗な和室に通される。
よく晴れた静かな昼時、窓辺の光がまぶしくあたたかい。
最初の印象は純和風の立派な和室といった雰囲気だったが
窓辺にくつろいでみればちょっと違ってくる。
店内にはどこからか、ラジオのような軽い音で
洋楽が小さく流れている。
まだ若い店主夫妻は都心のカフェでフレンチトーストでも運んできてくれそうないでたち。
自然な笑顔とどこか初々しい接客が実に感じがいい。
まずは外の看板を見て既に決めていた「蕎麦豆腐」。
器といい全体の演出といい、予想に反してなかなか渋いセンス。
これは・・期待高まっちゃいますよ〜
看板に偽りなし。濃厚クリーミーな美味しい蕎麦豆腐だ。
豆乳のまろやかな味わいの中に、ちゃんと蕎麦粉のかぐわしさが感じられるのがいい。
蕎麦豆腐というのはその定義からして難しいのか多種多様で
濃くて美味しいけど肝心の蕎麦の味わいがないものや
これはもはや胡麻豆腐では?というものなどまであるだが
「手打ち蕎麦 SOBAR UKOU」の蕎麦豆腐は力作だ。
ランチタイムはランチメニューのみで
どのセットにも必ず天ぷらがついてくる。
というわけで私にしてはめずらしく天ぷら付きのセットですよ!
ふっくら、こんもり、小山盛り。
薄桃色の萩焼のような丸い器の中央に
小さくも豊かに重なりあう美しい束。
見た目の通り重量感のある蕎麦で
たぐり寄せた刹那伝わるふわっとまろやかな蕎麦の香りが嬉しい。
(「うわっおいしい!」とこの時点で言うのはふつう変なのですよね)
口に含むとやはり、噛みごたえのあるしっかりとしたコシ。
見つめれば、後から後から品の良い蕎麦の風味が生まれ続ける。
食後には、こんな小さなデザートが。
ウッ・・・
こ、この美しい佇まい。
小さな小さな器に入った、きなこのかかった蕎麦寒天・・なのですがね。
食べるよりもまず、先程から気になってたまらなかった
演出、器の素晴らしさについに我慢できなくなり
一体なんなのですかとついに聞いてしまった。
するとなんと、この店で使われている小さな素敵な器の数々は
先々代(蕎麦屋さんではないのだが)のコレクションなのだそうだ。
なるほど!あいわかった。
古き良きものが引き立てる、小さな小さな和のデザートの存在感。
甘いものは得意でない私だが、このデザートは素晴らしい。
さりげない甘味。
蕎麦と寒天,両方の素材の味。
小ささといい、大変に気に入りました。
ランチは他に
「赤いせいろセット」
「鴨せいろセット」
「たぬき蕎麦セット」
などいろいろあって
この季節は限定で桜せいろなども打っているよう。
基本的に金土日のみの営業なので
いらっしゃる前は是非電話かHPでご確認の上どうぞ〜♪
お店のHP
*高遠彩子3月〜5月のライブ出演予定*
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ですよ、ね〜〜