2010年12月06日
日本橋小舟町「仁行」
「Dancyu」 蕎麦特集号発売日の今日。
掲載店の「仁行」さんはものすごく混んでしまうのでは、
とおっかなびっくり開店時刻11:30に訪れると・・・
よかったー
まだみんな「今買って読んでいるところ」なのかも(^o^)
「ハレの日の蕎麦」といった趣のメニューをじっくり眺めた挙句
今日はなんと贅沢にも、おまかせで。
柚子の風味の蕎麦味噌。
白菜漬。
素敵な器に惚れ惚れ。
豚と京芋、青菜の煮物。
だし巻き。
このだし巻きが、とにかく素晴らしい。
卵焼きの類を普段すすんで食べない私だが
これは素晴らしくおいしい。
ふるふる震えるような柔らかさはないのに
口に含むとフワーッとだし汁が弾けるかのようなジューシーさ。
その出汁がまた甘ったるくなく(甘辛が多い江戸においてこれは奇跡)
すっきりと、上質な味わい。
これだけのだし巻き、東京では久々にお目にかかった。
まぐろの鍬焼き。
そして、待ちに待った「せいろ」。
やっと会えたぁー
細い。
わかっていたことではあるが、あらためて眺めて、細い。
そして箸先の香りを寄せ、口に含んで新鮮に驚く。
清澄なかぐわしさ、しなやかな歯ざわり。
これだけ細いのにそれを全く意識させない凛とした存在感に
何か超越した迫力のようなものを感じずにいられない。
爆発的な香りがあるわけでもない、じわじわ染み出すことさらなあまみがあるでもない。
一歩控えた、澄んだ、凛とした上質。
ああおいしい・・
おいしいよう・・・しあわせだよう・・
うー
ふたつめのお蕎麦は「胡麻汁」と「おろし」から
「おろし」を選択。
おろしはぶっかけスタイル。
他のお客さんにはおろしが人気の様子。
デザートは、洋梨のゼリー。
鎌倉彫の朱に青い硝子器が美しい。
「三越前」「人形町」「小伝馬町」と
どの駅も近いが、このあたりの地名の香りにうっとりしてしまう私は
敢えて町名で表記した。
日本橋小舟町「仁行(にぎょう)」。
私には高下駄の大男が目に浮かぶ、いい響きだ。
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伺い機会を待っていたのですが、少しほとぼりが冷めてからに行ってみます。
私も昨日やっと買ったので「うっかり行って、入れない!」という失敗をしないよう、 ちゃんとチェックしなくちゃです(^o^)