またこの家に帰って来た。

私の心の中で
いろんな思い出がクルクルと回る。
のどかな野川の畔、懐かしい家。


この家で過ごす時間は、今ここにいるのに「記憶」のような時間だ。
今ここにいて、こんなにのんびりした時間が流れているのに
いつまでもここに流れていて欲しいと勝手に切なくなっている。


この窓辺で食べるこの味。
私が愛して止まない、地球屋の「野菜の煮物」。
ひとつひとつの素材がみずみずしく澄んでいる。
どこまでも自然でやさしい、地球屋の味。
私は、こういうものが食べたかったのだ。
いつもせいろそば専門の私。
はじめて食べた、温かいきのこのつけ汁で食べる「勇み蕎麦」。
この汁が、大変に美味しい!

きのこの出汁が滋味深く、柚子胡椒が絶妙の加減で効いていて、
一人なのに思わず「おいしいぃー!」と声に出して言ってしまった。
これからの季節、これは太鼓判のおすすめだ。
さらに、つけ汁でなくこの汁の中に蕎麦が入った温かい「祭りそば」は
なんと底にご飯が沈んでいるというサプライズが。
かなり人気でなくなってしまうこともあるらしいが
寒い日には是非試したいメニューだ。
そして、蕎麦。
初冬の光の陰影の中、
地球屋の蕎麦は完全な美しさで私を魅了する。


清らかな空気をさっくりと間にはらみ
涼しげに重なるその姿。
ひんやりとした空気から伝わる淡い香り。
口の中で1本1本がハラハラと流れていく感触が
実に心地よい。
私はここの器もみんな好きだ。
冬の日は傾くのが早い。

ここは、私が帰ってくる場所だ。

この辺りは時間を忘れることができる素敵な場所ですね。
25¢さまにとってはきのこは定番なのですね〜
全てのおいしい種物をあきらめて、せいろに一途な愛を捧げることしかできない不器用な私にはうらやましいような・・
このあたりは本当に大好きなエリアです。野川最高ですね。