昨日は昼間お山で戦国情緒に浸るうち
現世に戻ってこられなくなり。
人の姿を借りた3匹のタヌキ、
陽も落ちかけてから夜陰に乗じて
里へノコノコ降りてきましたとさ♪

日野「蕎花庵 ほそ川」。
話好きの店主夫妻に迎えられ楽しいひととき、
自家製豆腐は「食べる濃厚豆乳」のような
デザートにもなりそうなふるんふるんのなめらかさ。
お山もいいけど里もいいなあー
美味しいものがあるんだなあー

平打ちのお蕎麦は網目も美しい立派な笊にたっぷりと。

茶色や黒の小さなホシと共にその肌に浮かび上がるは、
私が大好きな、透けるようにゆらめく白い影。
口に含み噛みしめると、その舌触りに感じるか感じないかの
ごく微かな「ジャリ感」がまず嬉しさをかき立てる。
全体の香りは淡いのだが、噛み締めた内側から
蕎麦の滋味深き味わいが静かに溢れ出してくるのが
血中蕎麦粉度の下がりきった体にたまらなく嬉しい。染み渡る。
平打ちのためヒラヒラと口中をめぐる冷たさが心地よく、
3匹のタヌキはお箸も上手に使って
あっという間にぺろっと平らげ
「あーおいしかった!」。
食後、お店の奥さんに顔をしげしげと眺められ
「あれっ あなた、もしかして・・・」
ドロン!