
夏休みにはまだ遠くても
ここだけ小さな夏休み。

夏の日
本家のじいちゃんちに遊びに行ったのは、
私だったっけ
あれは映画だったっけ。
常磐線「松戸」駅から歩くこと20分。
江戸川の土手まですぐのところに
「手打ちそば」の幟が見えてくる。
「松戸の里 手打ち蕎麦 宮前」。
「里」という言葉がまさにふさわしいのどかな風情。
庭先には「蕎麦道場」の迫力大真面目な看板も。

お蕎麦は、二八のせいろと十割の田舎。
もちろん両方頼み、
庭の眺めも広々とした店内で
早くもこの店の時間に染まる。

冷たいお蕎麦の前には蕎麦豆腐を出してくれるのだが
これが実に美味しくてあっという間に食べてしまった。
うん、ここの蕎麦豆腐、大好き!
早くも楽しい気分でくつろいでしまっていただけに
お蕎麦は予想以上に早くやってきたように感じられた。
まずは田舎からだが、
おや?何やらメッセージのようなものが。


手作りのかわいらしいカード、
「最初の一口はお水で・・」。
すっかりこの店が気に入ってしまっただけに
できれば何でも従いたいのだが
どこまでも従順になれない自分がいつもながら憎たらしい。
すみません、やっぱりお水もつけられませんでした・・
どうしても、お蕎麦さんとはふたりきりで会いたくて。

その田舎。
ざっくりと粗挽きの、素晴らしい肌。
素朴な輪郭線を描きながらゆたかに重なる様が美しい。
「これはいい!」
一目見てスイッチが鋭く入ったが、
たぐりあげた香りは思ったより穏やかでのんびり。
予想外・・いやいやいや、こののんびり感。
この家、この場所には実にぴったりと似合っているではないか。
素朴な風情、とんがったところのないおおらかな風味。
この家で過ごす時間に、ぴったりと寄り添うような蕎麦なのだ。
あー ほどけちゃうなあー
いいとこ来たなあー

せいろも香りの方向としては田舎と似ているが
フルフルとしたやさしいコシがあり、風味の点では田舎より淡い。
しかしもはや私はそんな細かいことはどうでもよく、
周りのテーブルのお客さんに大人気の
「穴子天ぷらせいろ」が羨ましくなったりして。
え、天ぷらそばなんて食べるの?
アナタが?
だって今日は、たのしい夏休み。
素朴な風情・・・・
のどかな風景とくれば、農家を思い浮べるな。
松戸にあるこんなお店は行きましたか?
「作農そば 藤助」
ここ変!
店の半分以上が製粉室です
まあついでに「関やど」でしっぽりと風情を味わうのも
喰う子は育つ
またはしごか・・・
蕎麦もまた個性的ですよね〜
穀物の生々しい生命力を感じます。
関やどは、居るだけで癒されますよね。
いつか「角煮そば」、頼んでみたいな〜なんて
野望をいだいています。
角煮なのにあのすっきりシンプルな見た目は画期的!