2011年11月01日

明治神宮前「玉笑」


裏原宿の遊歩道、通称キャットストリート。

年々見違えるほどきれいに賑やかになってしまい
もはや裏というより観光メインスポットの雰囲気。
猫もおちおち通れなさそうだが、
パタゴニアの手前あたりに、当に猫が通りそうな、
隙間のような小さな路地がある。

その猫道が、わたしにとっての「玉笑」への近道だ。
路地の先には神社もあり、店の付近はすっかり静かな住宅街。

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付近も静かだが店内はもっと静かだ。
テーブルの間隔がうんとひろく、ギャラリーのような空間。

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席に通されまずこの薬味入れに衝撃を受ける。
こ、この素敵さは一体・・!
これだけのセンスにして作りは子供の工作のように無邪気なところがまた憎い。
どんな作家の作品なのかなぁぁ

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「そばがき」
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個性的な蓋付きの器でやってきた「そばがき」。
「焼き畑農法、手刈り天日干しの蕎麦の実で作りました」とメニューにある。
それは大変素晴らしいのだが、せ、1680円という
私の知る限りでもかなりの高級そばがきであることに
自然と緊張感が高まってしまう。
さてこの蓋の中にどんな高貴な方がひそんでいるのか・・


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これが超絶な美味しさだから困る。

うわー なんでしょう この素晴らしすぎる香り
フレッシュ 美しい ふくよか 香ばしい 甘い 濃厚 たくましい
とにかく蕎麦の香りの素晴らしさを集結したような
とんっでもなく美味しい香りである。
超粗挽きのザクザクとろフワの食感も最高で悶絶・・・
・・しているうちに一瞬で1680円が目の前からなくなってしまった!!
悶絶閉眼中、盗難に遭ったかと思った(^^;;)




「粗挽きせいろ」
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「玉笑」の粗挽きの肌。
久しぶりに近くに眺め、あらためてその美しさに呆れる。

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たぐりあげ目を見張り、
口に含んでもう目が開けられなくなった。

なんというかぐわしさ。
なんという繊細な、しかし凛とした貴い粗挽き感。

「慈久庵」の蕎麦を彷彿とさせるみずみずしい粗挽きの肌からは
美しい穀物の香りが溢れ続け、それは味わいとなって舌の上に溶ける。

物凄い蕎麦だ。
もう私は完全にノックアウトされた。

しかし、これまた大変に品がよろしい盛りなので
一生懸命少しずつ食べたつもりなのに本当に一瞬で居なくなってしまった。
今度こそ本当に盗難に遭ったかもしれない。
カマイタチみたいなソバイタチというのが居るのかもしれない。




そしてこの店には禁断の、ズルぅ〜〜いメニューがある。
どのへんがズルいかと言うと
「そんなの美味しいに決まってるじゃん!」という
ズルさである。
この店が恵比寿にあった頃からの人気メニューだ。

その名も「熱もりせいろ」。
ただの熱もりでないところがなんともズルイ。


ジャン!

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ただでさえ美味しい熱もりのお蕎麦を溶き卵で食べたら・・・
「そんなの美味しいに決まってるじゃん!!」。

ちなみに「お薬味(納豆)」とあるのは
「熱もり納豆」というメニューである。
普通の「熱もりせいろ」はこんな感じで。

「熱もりせいろ」
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熱もりの蕎麦は、「粗挽きせいろ」とは違い
微粉のふっくら、中太の蕎麦。
熱々のかぐわしいふっくら蕎麦だけでももちろん美味しいのだが
これを卵入りのつゆで食べた日には。

生卵のゆたかな味わいと
汁のコクと
蕎麦の甘みと食感と
まあ もうなんだか形容不可能悶絶世界!!

ああズルイ!ニクイ!憎すぎる!!
毎日食べたい!


これでもうちょっと親しみやすい値段設定だと最高なのだが・・
(そばがき1680円、上品盛りのお蕎麦1050円×2枚食べてもあと1軒行けそう・・)


たまに行けたら嬉しい、贅沢時間。


キャットストリートに小さな路地を見つけたら。
あとはきっと、猫が案内してくれますよ〜





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posted by aya at 23:40 | Comment(2) | TrackBack(0) | 東京の蕎麦>渋谷区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする